高橋一生、松たか子、多部未華子ら出演 野田秀樹、2年ぶりの書き下ろし新作『兎、波を走る』上演決定
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野田秀樹が作・演出を務めるNODA・MAPの2年ぶりの書き下ろし最新作『兎、波を走る』が、6月から東京芸術劇場プレイハウスほかにて上演されることが決まった。出演は高橋一生、松たか子、多部未華子ほか。
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野田によると、物語の設定は「“潰れかかった遊園地”を舞台に繰り広げられる“劇中劇(ショー)”のようなもの」。そして、そこに“アリス”が登場するという。それはウサギ(兎)を追いかけて不思議の国へと迷い込んだ、あのアリスなのか? その上、ある“世界的な希代の劇作家”まがいの人間までもが2人絡んでくる。物語が進むにつれ、表層とは違う世界が姿を現し、目まぐるしく展開する、まるで遊園地のジェットコースターのような劇体験を、この夏届ける。
『フェイクスピア』(2021年)でNODA・MAP初参加にして主演を務めた高橋一生は、およそ2年ぶりに野田作品へと帰還する。そして松たか子は、前作「『Q』:A Night At The Kabuki」(2022年)に続き2年連続登板。2010年に『農業少女』(作:野田秀樹/演出:松尾スズキ)で初舞台を踏んだ多部未華子は、今回、NODA・MAP初参加となる。高橋と松は本作が舞台初共演。また、松と多部は初共演。
さらに、秋山菜津子、大倉孝二、大鶴佐助、山崎一が出演。過去6作に出演した秋山は5年ぶりのNODA・MAP出演。大倉は秋山と同じく5年ぶりのNODA・MAP。大鶴は本作でNODA・MAP初参加。山崎は1999年の『半神』以来、24年ぶり2度目のNODA・MAP出演となる。
スタッフは美術・堀尾幸男、照明・服部基、衣裳・ひびのこづえ、音楽・原摩利彦ら近年のNODA・MAPに欠かせないクリエイター陣に、今回、人形劇師の沢則行、映像作家の上田大樹が初合流する。
高橋一生は「再度お声掛けをいただいたこと、本当に嬉しく思いました。タイトルに『走る』と入っているので今回もある程度の運動量を覚悟しつつ、濃密な身体表現を求めていただけるのは野田さんの舞台の醍醐味なので楽しみにしています。野田さんとの創作は、まるで劇団時代を思い出す様です。作品と対話を重ねていく過程も幸福な時間なので、重ねて楽しみにしています」とコメント。
松たか子は「野田さんが新作をまた書く、そしてそこに声をかけてもらえて光栄です。こんなスペシャルな役者さんのなかでお芝居ができるのは最後なのかなと思うほど。心して臨みます。みなさんの目の前に、きっと大きな衝撃を持ったお芝居として現れると思うので、ぜひ劇場にいらしてください」と言葉を寄せている。
多部未華子は「野田さんに初めてお会いしてからずっと、“いつかあの舞台に自分も立てたら良いな”と思っていました。ワークショップに参加して、誰が正しいでも間違っているわけでもない、みんなでひとつの事を考えるということが私にとって贅沢な経験でした。有意義な時間を過ごせたと思っていただけるような舞台を創っていきます」とコメントした。
NODA・MAP第26回公演『兎、波を走る』は、東京・東京芸術劇場プレイハウスにて6月17日~7月30日、大阪・新歌舞伎座にて8月3~13日、福岡・博多座にて8月17~27日上演。