江口のりこ、平岩紙ら実力派俳優陣のノンフィクションのような演技! 荻上直子監督作『波紋』本編映像解禁
関連 :
筒井真理子が主演する映画『波紋』より、新興宗教の信者である小笠原ひとみ役の江口のりこと伊藤節子役の平岩紙の、まるでノンフィクションのような本編映像と場面写真が解禁となった。
【動画】江口のりこ、平岩紙の熱演が光る『波紋』本編映像
本作は、荻上直子監督のオリジナル最新作となる絶望エンターテインメント。監督は現代社会の闇や不安と女性の苦悩を淡々と、ソリッドに描き出す。放射能、介護、新興宗教、障害者差別といった、誰もがどこかで見聞きしたことのある現代社会の問題に次々とほんろうされる須藤家は、まさに社会の縮図だ。しかし、これを単なる絶望で終わらせないのが荻上監督の新境地とも言える。
須藤依子(筒井)は、今朝も庭の手入れを欠かさない。“緑命会”という新興宗教を信仰し、日々祈りと勉強会にいそしみながら、ひとり穏やかに暮らしていた。ある日、長いこと失踪したままだった夫、修(光石研)が突然帰ってくるまでは―。
自分の父の介護を押し付けたまま失踪し、その上がん治療に必要な高額の費用を助けて欲しいとすがってくる夫。障害のある彼女を結婚相手として連れて帰省してきた息子・拓哉(磯村勇斗)。パート先ではかんしゃく持ちの客に大声で怒鳴られる…。
自分ではどうにもできない辛苦が降りかかる。依子は湧き起こる黒い感情を、宗教にすがり、必死に理性で押さえつけようとする。全てを押し殺した依子の感情が爆発する時、映画は絶望からエンターテインメントへと昇華する-。
解禁された本編映像は、筒井演じる依子が心の拠り所とする“緑命会”で信者とともにホームレスに炊き出しのボランティアをするシーン。そこで依子の夫・修(光石)ががんであることを知った信者の小笠原ひとみ(江口)と伊藤節子(平岩)は、依子の本心を知らずにいたわる。「私にできることがあったらなんでも言ってください。つらい時こそ一緒に、せっさ琢磨いたしましょう」と小笠原。「今度須藤さんとご主人のためにみんなで祈ろうということになって」と伊藤。挙げ句の果て、夫・修を“緑命会”の勉強会に誘うという話までも。“緑命会”に「だまされているんだよ」と語る夫・修を連れていくのか。江口と平岩の演技がまるで本当の信者にしか見えない映像となっている。
映画『波紋』は、5月26日より全国公開。