筒井康隆の傑作小説『ジャズ大名』が舞台化 千葉雄大・藤井隆が出演、演出は福原充則で12月上演へ
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筒井康隆の小説『ジャズ大名』が、12月にKAAT神奈川芸術劇場にて舞台化されることが決定。併せて、演出は福原充則、千葉雄大・藤井隆の出演が発表された。
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舞台のみならず映像界でも多くの作品に関わり話題を提供し続ける演出家・福原充則が、筒井康隆の傑作小説『ジャズ大名』を舞台化。本作は、江戸末期、アメリカから漂着した黒人奴隷と出会った音楽好きの藩主が彼らの奏でる音楽の虜となり、城中でジャム・セッションを繰り広げる姿を描く奇想天外なコメディだ。
この作品に、映画・ドラマだけでなく、近年は『ポーの一族』(21年)、『世界は笑う』(22年)と舞台での好演も記憶に新しい千葉雄大、芸人・歌手・俳優としてマルチに活躍し、舞台ではストレートプレイからミュージカルまで欠かせない存在となっている藤井隆の出演が決定した。音楽好きの小藩の藩主役に千葉雄大、その藩主を支える家老役を藤井隆が演じ、舞台での初共演が実現、息の合った掛け合いで、爽快に、かつ熱く舞台を駆け抜ける。
劇作家・演出家の長塚圭史が芸術監督に就任して3年目になるKAAT神奈川芸術劇場は、メインシーズンを「貌(かたち)」と銘打ち、多彩なラインアップを通して、さまざまな角度から「貌」を見つめます。本作品では、人間の好奇心が、姿かたちの異質な黒人たちの音楽にも恐れることなくのめり込み、人種、文化の貌(かたち)を超えて熱く交流していくエネルギーとなる様を描き、「貌(かたち)」シーズンを彩る。
演出を務める福原は、原作の筒井康隆について「私にとって“筒井康隆”とは“歌舞伎町のサウナ”です」とコメント。「若い頃、西武新宿駅の向かいのサウナで、深夜番のバイトをしていたのですが、途中2時間も休憩時間があるんです。仮眠時間ということで。その時間に私は、いや、“おれ”は、古本屋で買ってきた(売り上げに貢献していませんね、すいません)筒井先生の文庫本を、むさぼるように読んでいました」と思い出を語った。
また、千葉は「本番に向けてドキドキとワクワクが行ったり来たりで感情が忙しいです」としつつ、共演の藤井について「俳優を始める前からファンなので本当に贅沢だな、と。子供の頃の僕に教えてあげたいです」と期待のコメント。対する藤井は千葉について「初めてテレビの仕事でご一緒した時にとても楽しかったので、舞台という長い期間でまたご一緒できるのがとても嬉しいです」と印象を語った。また「せっかくKAATに通わせていただくので中華街に一度くらいは行きたいなぁ、と思っています。少しづつ状況が良くなって行くことを期待してます」とコメントも。
舞台『ジャズ大名』は、12月にKAAT神奈川芸術劇場にて上演。
福原充則・千葉雄大・藤井隆のコメント全文は以下の通り。