『隣人X』“X疑惑”上野樹⾥&記者・林遣都の出会いシーンが公開 著名人コメントも到着
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■朝井まかて(小説家)
Xは、問いかけてくる。誰が誰を傷つけているのか、何を信じて生きるのか、そして、〈存在〉への愛というものを。余韻の深い映画です。
■中島京子(小説家)
奇妙な設定だけど、扱われるのはとても普遍的なテーマ。「知らない」怖さを乗り越えた先にある、お互いを「知る」「わかる」ことの大切さとあたたかさを受け取りました。
■ブレイディみかこ(ライター・コラムニスト)
私たちはみな、見知らぬ他者にとってはよそから来た人に見える。だけど心の目で見るとき、よそ者は隣人に変わる。
■キニマンス塚本ニキ(翻訳者・ラジオパーソナリティ)
この映画は混沌とした社会を生きる私たちのリトマス紙だ。誰を疑うか、誰を信じるか。あるいは、その選択肢自体が罠かもしれない。
■川和田恵真監督(映画監督)
偏見と差別の海のなか、外国人留学生と日本の若者がそれぞれの音楽を聴かせ合う時間が光だった。よそ者が怖いと言う自分も、誰かにとっては危険なよそ者かも知れないことに思い巡らせてほしい。
■辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
Xは私たちが隠している本性やドロドロしたものを浮き上がらせ、解放するためにやって来たのかもしれません……。炎上や策略、捏造、裏切りなどの毒出しのあと、最後に残るのはたぶん隣人愛です。
■今祥枝(ライター・編集者)
自分たちと同じ姿をした惑星難⺠Xの存在に怯える人々。救いを求める他者を“異物”とみなす排他的な空気は、現代の日本社会にも蔓延している。だが、良子と笹の物語はマジョリティとして自らが“他者”となり得る可能性を想像することの難しさを突きつける。私は彼らを、笹を非難できるのだろうか。『隣人X』には、今の時代に必要なメッセージが詰まっている。
■⻘山美智子(小説家)
この作品がSFではなく実話だとしても、私は驚かない。描かれている憤りも希望も、目の前の社会であり日常そのものだと思った。そして自分はいったい誰なのかと考えた。人を愛する時、それが何ひとつ意味をなさないことも。
■泊貴洋(ライター)
『隣人X』は、未知のウィルスによってパニックに陥った、現実世界の映し鏡のよう。そこにリアリティーを与えているのが、『恋する寄生虫』や『VIVANT』などのフィクションに真実味を持たせてきた林遣都の迫真の演技。そして、上野樹里の“どちらにも見える”自然体の演技に目が離せなくなる。『ユリゴコロ』で才気を見せた熊澤尚人監督の演出も冴え、想像を遥かに超える見応え。