杉咲花、女優主演賞を受賞「この先も粛々と作品に向き合っていきたい」<毎日映画コンクール>
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女優の杉咲花が14日、都内で行われた『第78回毎日映画コンクール』の表彰式に出席。映画『市子』で女優主演賞を受賞し、喜びを語った。
【写真】背中が大胆に開いたドレスで登場した杉咲花
本作は、監督の戸田彬弘が主宰する劇団チーズtheaterの旗揚げ公演作品であり、サンモールスタジオ選定賞2015では最優秀脚本賞を受賞した舞台『川辺市子のために』が原作。杉咲は痛ましいほどの過酷な家庭環境で育ちながらも「生き抜くこと」を諦めなかった川辺市子を演じた。
杉咲は「素敵な賞をいただき、光栄に思っております。物語に関わる中で、一人で成し遂げることはできないと思っているので、この賞は映画に関わったみなさまと喜びを分かち合いたいと思います」と感謝。「自分にとってかけがえのない出会いになった『市子』という作品に関われたことを誇りに思います」と胸を張った。
脚本について杉咲は「自分の言葉にできないような感覚に襲われる本」と振り返り「現場に立って演じたときに、どんな場所に連れて行ってもらえるんだろうという未知の感覚があって、早く現場に行きたいなと思いました」とコメント。賞を受賞をして気持ちに変化はあったかと聞かれると、杉咲は「とてもありがたく思っているんですけど、変化というものはあまり感じていないです」と答え「評価というものは他者の中にあるものだと思っているので、私は引き続きこの先も粛々と作品に向き合っていきたいなという気持ちです」と心境を明かした。
広瀬は映画『キリエのうた』で女優助演賞を受賞。本作で広瀬はアイナ・ジ・エンド演じる路上ミュージシャン“キリエ”のマネージャーをかって出る謎の女・逸子を演じた。
広瀬は「この度はこのような素敵な賞をいただき本当にうれしく思います」とニッコリ。作品に関して「岩井(俊二)監督と主演のアイナ・ジ・エンドちゃんが本当に共鳴し合いながら作っていた作品だと思っています」と振り返り「私にできることは、アイナちゃんを支える、一緒に逸子として生きることしかできないなと思っていたんですけど、そんな中で女優助演賞は自分の支えになる賞になりました」と受賞の喜びをかみしめた。
表彰式には杉咲、広瀬のほか、男優主演賞の鈴木亮平、男優助演賞の宮沢氷魚らも登壇した。
<第78回毎日映画コンクール受賞結果>は以下の通り。
■日本映画大賞:『せかいのおきく』 (阪本順治監督)
■日本映画優秀賞:『ほかげ』(塚本晋也監督)
■外国映画ベストワン賞: 『TAR/ター』(トッド・フィールド監督)
■男優主演賞:鈴木亮平『エゴイスト』
■女優主演賞:杉咲花『市子』
■男優助演賞:宮沢氷魚『エゴイスト』
■女優助演賞:広瀬すず『キリエのうた』
■スポニチグランプリ新人賞(男性):アフロ『さよなら ほやマン』
■スポニチグランプル新人賞(女性):サリngROCK『BAD LANDS バッド・ランズ』
■監督賞:石井裕也『月』
■脚本賞:阪本順治『せかいのおきく』
■撮影賞:鎌苅洋一『月』
■美術賞:上條安里『ゴジラ-1.0』
■音楽賞:ジム・オルーク『658km、陽子の旅』
■録音賞:志満順一『せかいのおきく』
■アニメーション映画賞:『アリスとテレスのまぼろし工場』(岡田麿里監督)
■大藤信郎賞:『君たちはどう生きるか』(宮崎駿監督)
■ドキュメンタリー映画賞:『「生きる」大川小学校 津波裁判を闘った人たち』(寺田和弘監督)
■TSUTAYA DISCAS 映画ファン賞・日本映画部門:『劇場版 美しい彼~eternal~』
■TSUTAYA DISCAS 映画ファン賞・外国映画部門:『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
■田中絹代賞:薬師丸ひろ子
■特別賞:鈴木敏夫(スタジオジブリ プロデューサー)