綾辻行人「館」シリーズ映像化第2弾は『時計館の殺人』 26年2月Hulu独占配信決定、奥智哉&青木崇高が続投
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■原作者/綾辻行人
次は『時計館の殺人』を映像化したい、と聞いて「なるほど」と思いました。
『時計館』は小説「館」シリーズの第5作。第2作から第4作までは登場しなかった江南孝明が再登場して、『十角館』で意気投合した島田潔と再会するところから始まる物語です。実写版『十角館』の、奥智哉さん演じる江南と青木崇高さん演じる島田がとても良い感じのコンビだったので、この2人がふたたび活躍する『時計館』を第2弾に――という提案は充分に納得のいくものでした。
ただ同時に、「大変だろうな」とも思いました。
『時計館』の映像化を成功させるためには、『十角館』のアレとはまた違うレベルで、立ち向かわなければならない難題がいくつもあります。それらをどのようにして? などと自分で想像しはじめたらもう、眩暈が……いや、しかし。
内片監督のことだから今回もきっと、原作者をして「やったね!」と云わしめるような作品に仕上げてくれるでしょう。
大いに期待しつつ、完成を待ちたいと思います。
みなさんもどうぞ、お楽しみに。
■監督/内片輝
再び「館」シリーズを映像化するにあたり、最も困難ではないかと想像される『時計館』に挑むことになりました。同じ役者の方々と同じシリーズを続けて制作できること、言葉に尽くせない感動を覚えます。まるで留学し成長した息子や友人と再会するような、感慨深い気持ちです。
そして、ミステリ作品で戸田山さんとご一緒できることは、何より心強いです。「館」シリーズは、チームで脚本を書いているので、複数の脚本家が同じエピソードに向き合うことで生まれる面白さも、特筆すべき点かもしれません。
『時計館の殺人』を既にお読みになっている方は、「大変なのではないか?」と想像されることでしょう。その通り、非常に大変です。前作『十角館の殺人』とはまた異なる種類の困難さがありますが、スタッフ、キャスト一丸となって丁寧に作品を作り上げていることを実感しています。
原作既読のファンの皆様、ぜひ『十角館の殺人』のドラマをもう一度ご覧いただき、数年後の物語である本作の完成を楽しみにお待ちください。原作未読の方、ドラマ未視聴の方は、犯人を推理しながら、まずは『十角館』を観ていただくことをおすすめします。そして『時計館の殺人』の実写ドラマが完成しましたら、同じように、メモを取りながら犯人当てに挑戦していただければ嬉しいです。期待してください。