『港のひかり』、主演・舘ひろし&藤井道人監督らが輪島市でレッドカーペットをかっ歩「プレミア上映はこの輪島でやりたかった」

関連 :
舘ひろしが主演する映画『港のひかり』の「ジャパンプレミアin輪島 ~能登に元気を~」第3部が、18日に石川県・日本航空高等学校石川にて開催。舘をはじめ、共演の眞栄田郷敦、尾上眞秀、黒島結菜、斎藤工、笹野高史ら豪華キャストと藤井道人監督が登壇する舞台あいさつが行われた。
【写真】観客の拍手に迎えられて登場する主演・舘ひろし(ほか15枚)
本作は、過去を捨てた元ヤクザ・三浦(舘)と目の見えない少年・幸太(尾上/眞栄田)との十数年を描く、年の差を超えた友情と再会の物語。昨年に公開され数々の映画賞を総なめにした映画『正体』にて、第48回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した藤井道人監督が脚本も手掛け、北陸の港町を舞台に描く完全オリジナル作品となる。
舞台あいさつの会場には、本作を心待ちにする700名近い来場者が詰めかけた。キャスト陣の登場を今か今かと心待ちにする一般客の熱気が漂う中、ついに舘をはじめとする豪華キャスト&監督が登場。キャスト陣が客席からの拍手や声援に笑顔で応えながら、レッドカーペットをかっ歩した。
2023年11月~12月の期間にわたって石川県、富山県を舞台に撮影を敢行して以来、約2年の時を経て遂にこの能登の地で初お披露目となった本作。キャスト陣に向け、再び能登へ戻ってきた心境についての質問がされると、舘は「本作のプレミア上映はこの輪島でやりたかったんです。輪島での上映が実現して本当に良かったです」と今の率直な心境を打ち明ける。眞栄田も「(輪島には)昨日からお邪魔させていただいていますが、接してくださる皆様から力をもらうことばかりで。皆様の声がパワーになりますし、この映画が少しでも皆さんの力になれば嬉しいなと思います」と思いを寄せた。
そして藤井監督は「1ヵ月以上の期間、撮影準備から街の方々にご協力いただきました。今日は朝市通りを歩きながらたくさんのエキストラの方に協力していただいたことなどいろんなことを思い出しながら、街の皆さんのおかげでできた映画だなと感じました」としみじみ振り返っていた。
今回7年振りに映画単独主演を務めた舘は、企画の立ち上げから本作に参加。舘にとっても並々ならぬ想いが詰まった作品であることが伺えるが、「僕は『ヤクザと家族 The Family』で藤井監督とご一緒して、もう一度藤井監督と一緒にやりたいという思いがありました。藤井監督にお願いをし、今はもう亡くなってしまった河村(光庸)プロデューサーに“何か企画を立ててほしい”と相談しました」と企画の成り立ちを説明。「いろんな企画がありましたが、僕はやっぱりヤクザものがやりたくて。最初はなかなか思い通りにいかないこともありましたが、最終的にはこのような素晴らしい物語になって良かったです」と手応えをにじませる。
また、『ゴールデンカムイ』以来、念願の再タッグが叶った眞栄田は「舘さんと出会って、男としても役者としても、本当に価値観が変わりました」「今回は舘さんが主演ということで、言葉以上に“主演はこうあるべき”というのを背中で見せていただいたなというのは感じました。気配りや優しさ、ユーモアもあって、本当に素敵な方だなと改めて思いました」と愛を見せ、舘が「ありがとうございます」と照れくさそうにはにかむ瞬間もあった。
さらに、イベントの終盤では、輪島市長・坂口茂から花束の贈呈が行われた。代表して舘が花束を受け取ると、坂口市長は「昨年の能登半島地震、そして豪雨によって撮影された場所も大きく被災し、甚大な被害を受けております。メインの舞台となった大沢漁港も地震と豪雨で被災が大きく、大沢町もまだまだ復旧復興の途中ではありますが、この映画が大沢地区をはじめ輪島市、そして能登地域の復旧復興の大きな光となることを願っています」と思いを明かし、会場からは温かい拍手で包まれた。
映画『港のひかり』は、11月14日より全国公開。