堺雅人の熱演からチョッキー、山本再登場まで! 『VIVANT』舞台裏密着1年で見えた、チームに根付く“優しさ”
日曜劇場『VIVANT』(TBS系/毎週日曜21時)の本編だけでは見えないキャストやスタッフの姿、世界各地でのロケの舞台裏が詰まっているTVer『VIVANT‐Adventure Log‐』(以下、V_Log)。今回、このV_Logを撮影・編集を担当するディレクター・山本伸氏(TBSスパークル)が撮影秘話を明かしてくれた。
【写真】「撮影現場自体が本当に冒険みたい」―『VIVANT』のロケ地の様子
■「挑戦の記録を残したい」白紙から始まったV_Log
本編ではわずか10秒ほどのシーン。その裏側で、スタッフはブースを何度も動かし、一つの場所をより広く見せるために試行錯誤を重ねていた。主人公・乃木憂助を演じる堺雅人と、アリを演じる山中崇が7分を超える長回しに挑む一方、海外ロケでは言葉や文化の違いを越えて日本と現地のスタッフが一つのチームになっていく。そして緊迫した撮影の合間には、街角を悠々と歩く猫の姿も。
そんな撮影現場に約1年間帯同し、そんな瞬間をカメラに収めてきた山本氏。当初は現在のような形で配信することさえ決まっていなかったというV_Log。約1年にわたる“冒険”を記録し続けた山本氏は、その撮影現場で何を見つけたのか。
山本氏は普段、TBS系のドラマ撮影に入り、現場の裏側を取材してPR番組などを制作している。日曜劇場『VIVANT』第1シーズンにもメイキングとして参加。その縁から今回、飯田和孝プロデューサーに声をかけられた。ただ、最初から『VIVANT‐Adventure Log‐』(V_Log)を作ることが決まっていたわけではない。
「飯田さんから相談されたのは、『このドラマの挑戦の記録を残したい』ということでした。どう使うかは追々考えるとして、1年間記録を収めてほしい、というところからのスタートだったんです」。
撮影開始から1~2週間ほどで、山本氏は「通常のPR番組では収めきれない」と感じたという。そこで飯田氏に、毎週ドラマの裏側を届ける企画を提案。V_Logとして正式に形が決まったのは、放送開始の約3ヵ月前だった。通常のPR番組なら、決められた放送尺から逆算して、撮るものを選ぶこともある。しかし今回は、「記録を残す」ことが主目的。だからこそ、目の前で起きる出来事にカメラを向け続けた。
「先入観なく、がむしゃらに目の前で起きる面白そうなことに飛びついて撮影できました。関係者の皆さんがよく『冒険』と言いますけど、撮影現場自体が本当に冒険みたいで。僕自身も発見を楽しみながら取材していました」。
その姿勢は、V_Logに収められた映像の幅広さにも表れている。第12話では、乃木の別人格“F”(堺/三役)が、第1シーズンに続いてテント元幹部のアリの家族を人質に取り、再び尋問する場面に密着。今回は何も知らないアリが再び尋問される形となり、演じる山中は実際にイスへ拘束され、Fを演じる堺と対峙した。台本にして15ページに及ぶ場面を7分以上の長回しで撮影し、ほぼ撮り直すことなく演じきった。
しかも撮影は予定より6時間も早く終了。本編ではカットされた、再び家族を巻き込まれたことへの怒りをアリが乃木にぶつけ、乃木が思わず土下座するアドリブまで収められている。完成したドラマだけでは見えない、俳優が役と向き合う時間。その熱量をできるだけ削らず届けられることも、V_Logならではの醍醐味だ。
