<第86回アカデミー賞>『ゼロ・グラビティ』は最多7部門 作品賞は『それでも夜は明ける』

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第86回アカデミー賞授賞式が日本時間3月3日、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、アルフォンソ・キュアロン監督作『ゼロ・グラビティ』が主要部門で監督賞を含む最多7部門を制した。作品賞はスティーヴ・マックィーン監督作の『それでも夜は明ける』。
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主要部門で最多10部門にノミネートされていた『ゼロ・グラビティ』。キュアロン監督が初の監督賞を受賞した他、視覚効果賞、撮影賞、音響編集賞、録音賞、編集賞、作曲賞を受賞した。サンドラ・ブロックは主演女優賞を惜しくも逃した。
『ダラス・バイヤーズクラブ』では、ジャレッド・レトが初のアカデミー賞助演男優賞を受賞。同じくマシュー・マコノヒーが初のノミネートで主演男優賞を獲得した。
主演女優賞は『ブルージャスミン』のケイト・ブランシェットが受賞。マーティン・スコセッシ監督作『アビエイター』(05)で助演女優賞を獲得したが、主演女優賞は3度目のノミネートで初の受賞となった。
助演女優賞は『それでも夜は明ける』で長編映画デビューを果たしたルピタ・ニョンゴ。初のアカデミー賞ノミネートでの受賞となった。また、本作ではジョン・リドリーが初の脚色賞に輝いた。
『her/世界でひとつの彼女』のスパイク・ジューンズ監督は作品賞は逃したが、本作で脚本賞を受賞し、初のオスカーを手にした。
『ゼロ・グラビティ』と並び最多10部門のノミネートだった『アメリカン・ハッスル』、6部門ノミネートの『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』、5部門ノミネートの『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は主要部門で無冠に終わるという結果に。
日本から短編アニメ賞にノミネートされていた森田修平監督の『九十九』と、長編アニメ賞に宮崎駿監督の『風立ちぬ』は惜しくも受賞を逃した。
<第86回アカデミー賞:主要部門ノミネーション(★は受賞作品/受賞者)>
●作品賞
『アメリカン・ハッスル』
『キャプテン・フィリップス』
『ダラス・バイヤーズクラブ』
『ゼロ・グラビティ』
『her/世界でひとつの彼女』
『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
『あなたを抱きしめる日まで』
★『それでも夜は明ける』
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
●主演男優賞
クリスチャン・ベイル/『アメリカン・ハッスル』
ブルース・ダーン/『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
レオナルド・ディカプリオ/『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
キウェテル・イジョフォー/『それでも夜は明ける』
★マシュー・マコノヒー/『ダラス・バイヤーズクラブ』
●主演女優賞
エイミー・アダムス/『アメリカン・ハッスル』
★ケイト・ブランシェット/『ブルージャスミン』
サンドラ・ブロック/『ゼロ・グラビティ』
ジュディ・デンチ/『あなたを抱きしめる日まで』
メリル・ストリープ/『8月の家族たち』
●助演男優賞
バーカッド・アブディ/『キャプテン・フィリップス』
ブラッドリー・クーパー/『アメリカン・ハッスル』
マイケル・ファスベンダー/『それでも夜は明ける』
ジョナ・ヒル/『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
★ジャレッド・レト/『ダラス・バイヤーズクラブ』
●助演女優賞
サリー・ホーキンス/『ブルージャスミン』
ジェニファー・ローレンス/『アメリカン・ハッスル』
★ルピタ・ニョンゴ/『それでも夜は明ける』
ジュリア・ロバーツ/『8月の家族たち』
ジューン・スキッブ/『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
●監督賞
デヴィッド・O・ラッセル/『アメリカン・ハッスル』
★アルフォンソ・キュアロン/『ゼロ・グラビティ』
アレクサンダー・ペイン/『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
スティーヴ・マックィーン/『それでも夜は明ける』
マーティン・スコセッシ/『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
●長編アニメ賞
『クルードさんちのはじめての冒険』(未)
『怪盗グルーのミニオン危機一発』
『アーネストとセレスティーヌ』(未)
★『アナと雪の女王』
『風立ちぬ』
●短編アニメ賞
『Feral(原題)』
『ミッキーのミニー救出大作戦』
★『Mr. Hublot(原題)』
『九十九』
『Room on the Broom(原題)』
●外国語映画賞
『オーバー・ザ・ブルー・スカイ』(ベルギー)
★『追憶のローマ』(イタリア)
『偽りなき者』(デンマーク)
『The Missing Picture(英題)』(カンボジア)
『Omar(原題)』(パレスチナ)