1週間に許された会話は4時間のみ。伝説の修道院に迫る『大いなる沈黙へ』公開決定

ベールに包まれた伝説の修道院の全貌に迫る映画『大いなる沈黙へ‐グランド・シャルトルーズ修道院』が、世界公開から9年の歳月を経て、日本でも公開されることが決定した。
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映像に収められた「グランド・シャルトルーズ修道院」は、フランス・アルプス山脈に建つカトリック教会の中でも戒律の厳しさで知られる男子のみのカルトジオ会。修道士たちは、毎日を祈りに捧げ、一生を清貧のうちに生きる。
自給自足、藁のベッドとストーブのある小さな房で過ごし、与えられる私物はブリキの箱一つだけ。会話は日曜の昼食後、散歩の時間にだけ許され、1週間に許されるその時間は4時間のみ。俗世間から完全に隔絶された孤独の中、何世紀にもわたって変わらない決められた生活を送っている。
本作は、音楽、ナレーション、照明は一切無し、修道院に入ることができるのは監督一人という条件で、最初の打診から16年後に撮影の許可が下り、製作に漕ぎ着けた。修道士たちを実際に記録した映像はまさに世界初披露、ドイツ人監督のフィリップ・グレーニングはただ一人カメラを携えて6カ月間を修道士と共に暮らし、奇跡の映画を撮り上げた。
そして、本作が公開されるや、ヨーロッパをはじめ各国で大きな反響を呼び、2006年サンダンス国際映画祭審査員特別賞をはじめ多数の映画賞を受賞。日本では世界公開から実に9年の歳月を経て、今回、待望の公開日が決定となった。
『大いなる沈黙へ‐グランド・シャルトルーズ修道院』は、7月12日より全国公開。