アクション俳優ジェイソン・ステイサム、アカデミー賞スタッフとのタッグで新境地

アクション俳優としての地位を確立しているジェイソン・ステイサムが、主演最新作『ハミングバード』で本格ドラマに初挑戦。英国社会の闇に迫るスリリングなストーリーと、スタント無しのリアルなバトルが融合し、ステイサムの新たな魅力が開花している。監督のスティーヴン・ナイトが、ステイサムの起用理由や撮影時のエピソードなどを語った。
【関連】ジェイソン・ステイサム ニコ生特番放送!声優・山路和弘「アクションが常人と違う」
本作は、どん底を生きる男が、愛する者を奪われたことを知り、復讐を誓って他人に成りすまし暗黒街をのし上がっていく物語。ステイサムが演じるのは、戦争で犯した罪から逃れるため、当時のPTSDを抱えながらホームレスとして生きる元軍曹ジョゼフだ。
『堕天使のパスポート』でアカデミー賞脚本賞の候補になったスティーヴン・ナイトが本作で初のメガホンをとっているが、ステイサムを起用した理由について、「彼がイギリスの労働者階級出身だから。労働者階級出身の軍人は多く、彼の演じる主人公も元軍人だ。そういうイギリス的な資質を、同じ出身のステイサムに演じて欲しいと思い起用した」と説明。
“退役軍人の抱える苦しみ”を描いた本作で、ステイサムとの役作りは「2人でホームレスや、アフガニスタンから帰ってきた退役軍人など、とにかく色んな人に話を聞きに行った。ステイサムはそういう人たちの話をとても前向きに聞き、特に4人の元軍人からインスピレーションを受け、自身のキャラクターを作っていった」と話す。
そしてステイサムの印象的だったエピソードとして「彼は100%信じることのできないような作品に関しては気難しいらしいが、今回のプロジェクトを信じてくれて、100%、それ以上の力を出してくれた。彼もこの役が“自分のキャリアの中で最高の役だ”と言っていた」ことを明かした。
監督の発言にもあるように、これまでのアクション一辺倒ではない、本格ドラマ作品への出演は、ステイサムのキャリアにおいてもチャレンジングな経験だったことがうかがえる。
新たなステイサムの魅力を発見できる『ハミングバード』は全国公開中。