ダーク・サスペンス海外ドラマ『GRIMM/グリム』はRPGとして見たら、より面白い!

人間にまぎれて存在する魔物(ヴェッセン)たちを狩ってきたグリム一族。その末裔であるニックは、オレゴン州ポートランド市警察殺人課の刑事として難事件を解決するかたわら、魔物絡みの事件に挑んでいく―。スーパー!ドラマTVでシーズン2がスタートしたばかりの海外ドラマ『GRIMM/グリム』は、ダーク・ファンタジーの要素を取り入れた刑事ドラマとして絶大な人気を誇っている。だが、そこに“ある視点”を加えると、物語がより面白くなる。その視点とは――実はRPGなのだ。
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本作の主人公は殺人課の刑事ニック。彼は経験豊富な刑事だが、グリムの本業である魔物退治はというと経験値はゼロ。というのも、ヴェッセンの能力は尋常ではないことに加え、例えば、狼型のブルットバッドは優れた嗅覚と並外れたパワーを有し、コウモリ型のガウータブリッツは高周波の音ですべてを破壊するなど、ヴェッセンそれぞれに特徴があり、魔物についての知識がなければ、到底かなう相手ではない。
だが、そこは歴史のあるグリム一族。魔物の特徴や退治方法が詳細に記された分厚い書物、様々な対ヴェッセン用の武器や薬草など、過去の経験から得た多くのアイテムが、おばのマリーからニックへと引き継がれることに。さぁ、これで主人公の準備は整った。“ヴェッセン”ハントのスタートだ。
とはいえ、まだまだニックのレベルは低くヴェッセンにやられてしまうのがオチ。そこで、まずは人間に化けたヴェッセンが見える能力を駆使して、これから戦う魔物の種類を知り、それが狼型であれば、トリカブトの匂いに弱くかつ背中の下部への攻撃が有効、魔女型にはグリムの血、鬼型には特別な銃と毒が必要といった具合に弱点を調べたうえで戦いを挑んでいく。
しかし、主人公のレベルが低いうちに強敵に遭遇すると一撃で終了してしまうため、ヴェッセンの情報がほしいところ。だからこそ、必要なのがヴェッセンの仲間。回復系や攻撃系の呪文こそかけられないが、情報収集担当として素晴らしい活躍をする狼型ヴェッセンのモンロー、薬学の知識に長けているキツネ型ヴェッセンのロザリーを早々にゲット。そして、シーズン2から仲間に入ったのが、最強の攻撃力を誇るニックの母親ケリーだ。彼らの役割は見事に分担され、主人公よりも仲間のほうが強いといった点も、まさしく王道RPG。ほかにも、マリーから託された謎の鍵、正体不明のニックの上司レナード、危機に見舞われるニックの恋人ジュリエット、世界征服の野望を抱く“王家”の存在など、心躍る要素は満載!
そして、うれしいことにニックたちの戦いは始まったばかり。まだ間に合う、ラスボスまでの道のりをしかと見届けよ!新感覚ダーク・サスペンス海外ドラマ『GRIMM/グリム シーズン2』は、海外ドラマ専門チャンネル「スーパー!ドラマTV」にて毎週火曜22時ほか放送中。キャッチアップ放送(第5~9話)は、8月30日14時~19時放送(4話連続放送)。
また、先日開催された日本の若きクリエイターら約150名が挑んだオリジナルモンスター“ヴェッセン”のデザインコンテストの結果が発表され、東京デザイナー学院マンガ科に通うペンネーム大場了さん考案の「大蛇型ヴェッセン」が最優秀賞を受賞した。選考にあたった本作の製作総指揮&脚本デヴィッド・グリーンウォルトとジム・カウフは「どの作品も素晴らしくて楽しませてもらいました。難しい決断でしたが、最終的には大蛇型ヴェッセンの『ヤマタノオロチ』を選びました。日本文化、神話、恐怖の要素がうまく組み合わされていると思います」とコメント。そのほかの入賞作品は公式サイトで是非チェックしてほしい。