リドリー・スコット監督、高倉健さんとの友情を語る「懐が深く素晴らしい人」

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現地時間12月3日、ハリウッド大作『エクソダス:神と王』のワールドプレミアがロンドンで開催され、メガホンをとった巨匠リドリー・スコット監督が出席。日本を舞台にした監督作『ブラック・レイン』(89)に出演した高倉健さん(享年83歳)について「懐が深く、俳優としても素晴らしい人だった」と人柄を称賛し、撮影時の思い出と国境を越えた友情を振り返った。
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この日、会場に敷かれたレッドカーペットに、主演のクリスチャン・ベール、ジョエル・エドガートン、ベン・キングズレー、マリア・バルベルデらキャストと共に登場したスコット監督は、「好きな仕事をこの年まで出来て、しかもこんなプレミアをホームタウンで行えるのはとても嬉しい」と77歳にして現役であることを喜んだ。
その後、先日亡くなった高倉さんについて話が及ぶと、人知れない2人のエピソードを明かした。「あるとき、僕はひどい風邪をひきながらタバコを吸い続けていたんだ。健さんはそんな僕に毎朝『タバコはやめた方がいい』と助言してくれて、風邪が長く続いていると知ると『私が治してみせる』と言って翌日には漢方薬を持ってきてくれた。その薬を飲んだ2日後には治ってしまったのをよく覚えている」。
また「お互いにクリスマスカードを送ったり、毎年連絡を取りあう仲だったよ」と撮影後も交流があったという。映画撮影の終わりに高倉さんから貰った編み細工の籠(かご)を今でも大事にとってあると話し、「それを見るたびに“ケン・タカクラ”を思い出す。いつも親切に接してくれたことは今でも忘れられない」と思いをはせた。
スコット監督の最新作『エクソダス:神と王』は、旧約聖書の「出エジプト記」で綴られる「モーゼの奇跡」の数々を、最新VFXと3D技術を駆使し壮大なスケールで描き出す。日本公開は2015年1月30日。