北野武、テントの中で隠れながら映画を演出 出演者から「声を聞いたことがない」

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13日、バラエティ番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)内の『BISTRO SMAP』コーナーでゲストに北野武監督と映画『龍三と七人の子分たち』出演者の藤竜也、中尾彬、萬田久子、安田顕が登場した。出演者らは北野映画の演出方法を番組で明かし、スタジオの客席を驚かせた。
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今回の作品について北野は「暴力映画って言われ続けて、そのイメージを一回払拭したいと思った。専門がお笑いなんで、お笑いをやるんだけど、まともにお笑い色を出すのではなくて、真面目に役者さんにやってもらって、それがお笑いになってしまうというものを作った」と述べた。
キャスティングについては「まず、藤さんを決めて、中尾さんは常連になっていただいた人だからこの2人は外さずに、あとは腕があって味のある人に出てもらった。皆、ベテランだからね。撮っている間に倒れられちゃいけないんで、それから、映画の初日まで(体力的に)舞台に上がれる人を選んだ」と語り、笑いを誘った。
中居正広が中尾に「北野作品3本目ですが、いかがですか?」と監督の印象を聞くと、「無愛想なのよ」と一言。北野は「藤さんにも言われるんだけど、一言も口をきいてないのよ」とニヤリと笑う。中居は「なにやってるんですか? たけしさん。コミュニケーションとらないんですか?」と詰め寄ると、北野は「それが一番ダメなんだよ。監督と役者がコミュニケーションなんかやるから、間抜けな映画を撮っちゃうんだよ。要するに、監督と役者は関わっちゃいけないんだよ。冷静に役者を見れなくなるから。事前にも会わない」と論じた。
さらに、萬田が「私、本当にたけしさんのお声を聞いたことがなかったです」と明かすと、北野は「俺は、テントの中にいて、モニターを3つぐらい並べてずーっと見てるの。でも、俺も“たけし”じゃない。(撮影中は)道行く人が『たけしだ!たけしだ!』って言うわけじゃない。ひどいときはヤクザの役で『殺すぞこの野郎』とかやってるときに、サインもらいに来るヤツがいたの。だから、隠れた方がいいわけさ」と北野組の方法論を語っていた。