『インサイド・ヘッド』ピクサー史上最も困難な挑戦!“頭の中”を描いた制作秘話とは

ディズニー/ピクサー最新アニメーション映画『インサイド・ヘッド』(7月18日公開)は、11歳の少女ライリーの頭の中の“感情たち”を描く冒険ファンタジーだ。本作のプロデューサーを務めるジョナス・リヴェラは、制作現場を振り返り「一番大変だったのは、誰も見たことがない“頭の中”をどう表現するかを考えることだった」と語り、ピクサー史上最も困難な挑戦だったことを明かした。
【関連】『インサイド・ヘッド』来日記者会見フォトギャラリー
そもそも頭の中にいるキャラクターを何の感情にするか決めなければならず、複数の神経科学者たちに人間の思考や感情についてリサーチを敢行。ところが、人間には27の感情があるという学者もいれば、主な感情は5つという学者もいて、思考の仕組みについて誰も確実に把握していないことが明らかに。結局、物語のテーマが11歳の少女ライリーの成長を描くことだったので、ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ビビリ、ムカムカの5つの感情を選び、それをキャラクター化することが決まった。
次に頭の中の世界をどう表現するか。監督を務めたピート・ドクターは「今までピクサーが手がけた作品の中で最も大きなものにしたかった」と意気込んだが、無限に広がる頭の中を表現することは、ピクサー史上最も困難な挑戦となった。まず、心の中はビジュアル的に何と近いのか模索。工場なのか、発電所なのか、はたまた灯台なのか、さまざまなことを試行錯誤したが、最後に辿り着いたのは、渓谷のようなものという考えに行き着く。感情を操作する司令室が一番上にあり、下へ進むにつれ無意識下に潜り込むという配置になった。
本作では、ヨロコビとカナシミが司令部の外へ行ってしまい、「思い出の保管場所」や「夢の製作スタジオ」など、2人も見たことがない初めての場所を、「考えの列車」に乗って大冒険する。誰も見たことがない頭の中をピクサーがどう表現したのか、本作に注目が集まる理由はここにもあった。
映画『インサイド・ヘッド』は7月18日より全国公開。