元宇宙飛行士・山崎直子、映画『オデッセイ』は「現実に基づいている」高評価

映画『オデッセイ』の特別試写会が2日、米国大使公邸で実施され、元宇宙飛行士の山崎直子氏、JAXA宇宙飛行士の野口総一氏、NASA チーフ宇宙飛行士のクリストファー・キャシディ氏、NASA宇宙飛行士のマイケル・E・フォッサム氏らが登場。集まった関東近郊の高校・大学の学生45名の様々な質問に応じた。
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本作は、アンディ・ウィアーのベストセラー小説『火星の人(原題:The Martian)』を原作とするSF映画。火星という究極のサバイバル環境で独りぼっちになってしまう宇宙飛行士マーク・ワトニーの奮闘を描く。海外ではすでに、第88回アカデミー賞で7部門にノミネート、第73回ゴールデングローブ賞ミュージカル/コメディ部門で作品賞、主演男優賞を受賞している。
『宇宙戦艦ヤマト』などSF作品に感化されて宇宙飛行士を目指すようになったという山崎氏は、本作について「近未来のSFですが非常にリアリティーが高く、私もハラハラしました。(劇中に登場する)火星で人が生きるための技術は、実は宇宙ステーションでも実験しているものが多く、“宇宙農業”という形でレタスや大豆などを育てています。そういった技術の一つ一つが現実に基づいていて、見ていて安心感があった」と高評価。
また、マット・デイモン演じるマークがビデオメッセージを残す点が印象深かったと答え、「(同じ状況に陥ったら)私でもそんなことをやるんじゃないか」と心理描写のリアルさも評価した。
宇宙にいたとき恋しかったことを問われ、野口は「ラーメン」と回答し、山崎は「シャワーが恋しかった。シャンプーで体を洗うこともできなかった」と当時を振り返った。
さらに野口は、山崎と国際宇宙ステーション(ISS)で合流した際、船内で寿司パーティーをしたエピソードに触れ、「宇宙でお寿司を握って、向こうにいるアメリカ人とかに“はい”と言って渡そうとすると、お寿司がピュ~と飛んでいって」と解説し、当時のメンバーに「日本ではこうやって寿司を飛ばすんだよ」とレクチャーしたことを明かして会場を沸かせた。
映画『オデッセイ』は、2月5日より全国ロードショー。