ユニークな切り口のアイドルが増加 “戦国時代”でインパクト出せるかが鍵!?
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また歌う楽曲やジャンルを絞った“音楽へのこだわり”を切り口にしたグループも。奥田民生や西野カナらが所属するソニー・ミュージックアーティスツが初めて手掛けたアイドル「アイドルネッサンス」は、“古今の名曲の魅力の再発見”を目指したアイドルグループ。大江千里やユニコーンなど主にソニー出身のアーティストの曲をカバーしている。“スマホジャック縦型ミュージックビデオ”が話題になった6人組「lyrical school(リリカルスクール)」は、HIPHOPナンバーを歌って踊るアイドルグループ。可愛く、かつ本格的なラップも聴きどころだ。
7月27日にデビューしたばかりの「民謡ガールズ」は平均年齢11歳の「民謡」にこだわった10人組アイドルグループ。氷川きよし、水森かおりで有名な長良プロダクションに所属しており、ジャパニーズカルチャーの「民謡」を2020年の東京オリンピックに向けて世界各国の人たちに発信していくべく活動している。
さらに異色の存在としては、アイドル以外に、声優・イラストレーター・コスプレイヤー・振付師としての顔を持つ「虹のコンキスタドール」は、“毎日が文4化祭!”をテーマに活動している。
TIF2016や@JAMなどのフェスやイベントに出演するアイドルグループも多いので、今夏はナマで彼女らのパフォーマンスを観られるチャンスだ。
さまざまな個性のグループが登場することは、ファンにとっては応援するアイドルの選択肢が広がり歓迎すべきこと。だがアイドルが生き残っていくためにはやはり、ルックスなど素材の良さ(とにかく美人であればいいというものではないが)や、歌やダンスのパフォーマンス力、そしてキャラクターの魅力。ユニークな切り口で人気をつかんでも、それだけでは長続きしない。自分たちが持っている“武器”をさらに磨いていこうという、アイドル自身の意識の高さが大切といえる。(文:田中 裕幸)