ジョン・ウー監督、『追捕』福山雅治起用の理由明かす「とても笑顔が素敵」

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香港の巨匠、ジョン・ウー監督が26日、都内で行われた「2017-2018ギャガ株式会社ラインナップ発表会」にシークレットゲストとして出席し、俳優で歌手の福山雅治を主演に、全編日本ロケを敢行した映画『追捕 MANHUNT(原題)』のプレゼンテーションを行った。ウー監督は「子どものころから日本映画が大好きで、いつか日本で映画を撮りたいという夢を持っていたので、今回夢が叶いました」と感無量な表情を浮かべていた。
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映画『追捕 MANHUNT(原題)』は、西村寿行の小説を高倉健、中野良子、原田芳雄らで映画化した『君よ憤怒の河を渉れ』を、ジョン・ウー監督がリメイク。福山雅治と中国のスター、チャン・ハンユーのダブル主演で贈る、制作費4000万ドルをかけたアクション超大作だ。
ウー監督は「日本映画が大好きで、三船敏郎さんや高倉健さんは僕にとってのアイドルでした。高倉さんにはお会いしたことがあるのですが、いつかお仕事を一緒にしたいと思っていたんです。お亡くなりになり悲しく辛い思いでしたが、何かで彼の作品に関われることがあればと思っていました。そのとき、この映画のお話を受け、間髪いれずにお受けしました」と興奮気味に語る。
また本作は全編日本での撮影が行われているが、「60~70年代の日本映画もリスペクトしており、いつか日本で映画を撮りたいという夢があったので、すごく嬉しいです。日本人のスタッフは、勤勉で礼儀正しくプロ意識が高い。ハリウッドにも負けていない」と絶賛すると「(ロケが行われた)大阪の人々はとても温かく、おばちゃんたちは常にポケットにアメを持っていて『アメちゃん食べる?』と気軽に声をかけてくれるんです」と日本での撮影を堪能した様子だった。
福山の起用については「『君よ憤怒の河を渉れ』で原田芳雄さんが演じた(矢村警部)役は、クールすぎて人間味がないと思ったので、人間味のある役にしたいと思っていたんです。福山さんは1度CMでご一緒したのですが、とても笑顔が素敵でホッとさせてくれる方でした。彼が演じれば、人間味溢れる人物になると思ってお願いしました」と理由を明かす。
この日は『追捕 MANHUNT(原題)』以外にも、全31作品のラインアップが発表され、是枝監督と福山が『そして父になる』以来のタッグを組み、ギャガが“勝負作”と位置づける東宝との共同配給作品『三度目の殺人』や、武正晴監督、中井貴一×佐々木蔵之介ダブル主演で贈るコメディ『嘘八百』、トム・ハンクス×エマ・ワトソンが共演する『THE CIRCLE(原題)』、アカデミー賞2部門にノミネートされたアニメ作品『KUBO AND THE TWO STRINGS(原題)』などが紹介された。
また、新規事業の一環としてアニメーションにも力を入れていくと発表したギャガは『ゼロから始める魔法の書』と『天使の3P!(スリーピース)』という2本のテレビアニメを紹介し、「最終的には劇場版製作まで盛り上げていければ」と抱負を語っていた。