世界的建築家・隈研吾氏、“東北復興支援プロジェクト”ハウスの設計・デザインを担当

現在建築が進められている新国立競技場のデザイン・設計に携わる世界的建築家の隈研吾氏が27日、都内で行われた「Remember HOPE 東北復興支援プロジェクト」設計デザイン発表会に出席。建設にあたり、今後の目標や意気込みを語った。
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同プロジェクトは2012年から日本アムウェイ合同会社が行う東日本大震災の復興支援のための社会貢献プログラム。岩手、宮城、福島の3県でこれまでに4棟のコミュニティハウスを建設しており、この度陸前高田市(岩手県)に5棟目が建設されることとなった。
隈氏の設計・デザインによる『陸前高田アムウェイハウス(仮称)』には、同市の観光物産協会による観光物産センターや社会福祉法人による福祉相談施設、NPO法人『きらりんきっず』による子育て支援施設、社会福祉法人『燦々会 多機能事業女あすなろホーム』による障害者就労支援カフェが置かれる予定。
陸前高田駅から海を望む南側に建てられる同施設には、同市の材料を使用。さらに、「船がい(せがい)造り」と呼ばれ、せり出した梁による大きなひさしが特徴的な"気仙大工"と言われる高い技術と伝統を持った建築技法を取り入れるデザインで進められる。
隈氏は「気仙大工の技を最大限に使い、陸前高田ならではの建物を建てたい」と明かすと、「昔から伝わる地域の材料を使って現代のコミュニティにぴったりの中間領域を作っていきたい」と意気込みを語った。同施設は2018年の着工、完成を予定している。