綾野剛、主演ドラマ『ハゲタカ』撮影終了に「こんな経験は初めて」

俳優の綾野剛が、主演ドラマ『ハゲタカ』(テレビ朝日系/毎週木曜21時)のクランクアップを迎えた。伝説の企業買収者・鷲津政彦を演じた綾野は、「このテレビ朝日の木曜9時枠という大変勢いのある枠で彼を生きれたということは、役者人生にとっての誇り。改めて自分の血や肉を形成された感じがします」と笑顔を見せた。
【写真】『ハゲタカ』クランクアップを迎えた瞬間の綾野剛<12枚>
企業を食い荒らす“ハゲタカ”と非難を浴びながらも、経営不振の企業を買収・再生させていく鷲津の生き様を描く本作。鷲津が飯島(小林薫)と別れるラストシーンの撮影では、綾野は終始張り詰めたような表情を見せていたが、オールアップを迎えると一転、柔らかい表情に。小林から手渡された花束を満面の笑みで受け取った。
「鷲津は常に次しか見ていない人間。飯島さんと別れた瞬間も次を見ているので、全く終わらせられない感じ」と語った綾野。「疲労感もないし、クランクアップという感覚がなさすぎて、こういう経験は初めてです」と素直な心境を告白した。
渡部篤郎、沢尻エリカ、小林といった共演陣に対し「本当にいろんなタイプの方々と向き合えたことは、役者冥利につきます」と感謝。「登場人物の中で生きることを諦めた人が1人もいなくて、そういう姿勢をキャストの皆さんからものすごく体感させられました」と、「いろんな人の屍の上に立つ鷲津」を演じる上での助けになったことを明かした。
1997年から2018年までの21年を演じたことについて「怒りと復讐心の様な第1部から、本当の意味での企業との戦いを繰り広げた第2部。優秀な人間も簡単に踏み外すことを学び、最終部ではこの国と向き合う…自分の感情の主観を作れば作るほど、あまりにその一歩が重すぎて怖くなってしまうので、自分の主観を捨てました」と振り返った。
8月30日放送の7話からは最終部に突入。「ハゲタカが最後に見せるゴールデンイーグルは “希望”。1人でも多くの人にその信念を届けられると確信しています」と手応えを明かしていた。
ドラマ『ハゲタカ』は、テレビ朝日系にて毎週木曜21時より放送。