2分でわかる“チューリップ・バブル”『チューリップ・フィーバー』特別映像公開

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アリシア・ヴィキャンデルが主演を務める映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』から、17世紀オランダで人々がチューリップに熱狂した“チューリップ・バブル”の背景をひも解く特別映像が到着した。
【写真】映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』場面写真
親子のように年の離れた裕福なコルネリスと結婚した主人公・ソフィア(アリシア)が、夫婦の肖像画を依頼した無名の画家ヤン(デイン・デハーン)との許されざる恋に落ちる姿を描く本作。解禁となったのは、物語の舞台である17世紀オランダのアムステルダムで実際に起こった「チューリップ・バブル」が、どういったバブルだったのかを解説した映像だ。
日本ではあまり知られていないが「チューリップ・バブル」は世界最大にして最古の経済バブル。17世紀初頭にオランダへ渡ったチューリップは、富の象徴とされていた。東西ヨーロッパの通商ルートが開通したことにより、社会の特権階級層が出現し、その収入で美しいチューリップを買い漁る中で、より珍しい変種を求める欲求が高まり、取引されるようになった。
映像でも描かれているように、チューリップの投機家たちは、やがて取引場所として酒場の奥の部屋を使うようになり、人々は我を忘れてチューリップを手に入れようとした。貧富の差は関係なく、皆が大枚をはたいて投機に熱中し、球根の値は上がり続けたのだ。中でも、最も貴重だと言われたのは、繊細で優美な模様のセンペル・アウグストゥスという品種。その球根には、1万ギルダーの値がついたという。これは当時の庶民の年収の67倍。今の日本の平均年収で換算すれば「3億円」ほどだ。
バブル経済に共通するのは、人々の熱狂である。人々がチューリップに全てを賭けたのが「チューリップ・バブル」であり、そのチューリップによって人生が変わってしまった人たちの姿が、本作ではドラマティックに映し出されていく。
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』は10月6日より全国公開。