司馬遼太郎の名作『峠』、役所広司主演で映画化 2020年公開

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歴史小説の大家・司馬遼太郎の小説『峠』を、役所広司主演、松たか子ら共演で映像化する映画『峠 最後のサムライ』の製作が決定。撮影は9月中旬にスタートし、公開は2020年に予定されている。
【写真】司馬遼太郎の原作『峠』
本作は、1966年から1968年にわたって毎日新聞紙にて連載され、単行本の累計発行部数が284万部を超える『峠』を、映画『雨上がる』『蜩ノ記』の小泉堯史監督のメガホンで映画化する時代劇超大作。260年余りに及んだ江戸時代が終焉を迎えた幕末を舞台に、幕府にも官軍にも属さず、小藩・越後長岡藩の中立・独立を目指した男、河井継之介の鮮烈な生き様を活写する。
戊辰戦争において、越後長岡藩を率いて新政府軍に徹底抗戦した主人公・河井を演じるのは、『蜩ノ記』に続いて小泉監督と再びタッグを組む役所広司。役所は「美しい映画を求め続ける小泉監督作品に再度参加できることはこの上ない幸運です」と喜びを言葉にすると、続けて「世界中で知られている『サムライ』という美的人間の代表でもある河井継之助を背筋を伸ばし、気持ちを引きしめて撮影に臨みたいと思います」と決意を明かした。
継之介を最後の最後まで信じ、支え続ける妻・おすがを演じるのは、松たか子。松は「継之助さんの夢の邪魔をせぬよう、役所さんの足を引っ張らぬよう、、、先輩方から学べることに感謝しながらつとめさせていただきます」とコメント。小泉監督は「私もこの映画において侍とはなにか、捉えてみたい。自然に、爽やかに、そして美しく」と語っている。
そのほかのキャストには、継之助の父・代右衛門に田中泯、母・お貞に香川京子、継之助の良き相談相手となる小山良運に佐々木蔵之介が扮するほか、継之助と生死を共にする川島億次郎を榎木孝明、側近の花輪求馬を渡辺大、徳川家最後の将軍となった徳川慶喜を東出昌大、敵対する官軍の岩村精一郎を吉岡秀隆が担当。継之助を重用した前藩主・牧野忠恭(雪堂)を仲代達矢が演じる。さらに、坂東龍汰、永山絢斗、芳根京子らも出演し、ベテランから若手俳優まで幅広いキャストが顔をそろえる。
映画『峠 最後のサムライ』は2020年全国公開。