椎名桔平、WOWOW『神の手』主演 安楽死の是非に直面する外科医役
俳優の椎名桔平が、6月よりWOWOWで放送される『連続ドラマW 神の手』に主演することが発表された。若い末期ガン患者を安楽死させ、大騒動を巻き起こす腕利きの外科医を演じる。
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本作は、安楽死を行う医師側の視点でその是非と葛藤を描く、現役医師の作家・久坂部羊の小説『神の手』(幻冬舎文庫)を原作とし、映画『キセキ-あの日のソビト-』の兼重淳がメガホンをとりドラマ化する社会派サスペンス。椎名が久坂部羊原作のドラマで医師役を務めるのは、ドラマ『破裂』(NHK)に続き2度目となる。
外科医の白川泰生(椎名)は、21歳の末期ガン患者・古林章太郎に対しあらゆる手段を尽くした末、最後に安楽死の処置を選ぶ。ジャーナリストでメディアでも発言権を持つ章太郎の母・康代はそれを告発。殺人か過失致死かで連日取り沙汰される中、かねてより議論されていた安楽死の法制化が現実味を帯びる。背後でうごめく法案成立と日本の抜本的な医療改革を企てる団体、そして反対派の医師やマスコミを使って安楽死法案の阻止を図る康代。白川はやがて激流に呑み込まれていく…。
椎名は「無意識に目を背けてきた大きな問題に、まるで自身が直面したかの様な錯覚と驚きに襲われました。医療の限界と人間の尊厳に、どう対処していかなければいけないのかを、強く、深く、考えさせられます」と脚本の印象をコメント。そして「久坂部先生の作者=医師だからこそのリアリティを存分に感じさせられる物語は、演じる役者に覚悟を突きつけてきます。気を引き締めて、兼重監督と共に、この『禁断の医療ドラマ』に挑みたいと思っています」と意気込みを語っている。
原作者の久坂部は、自身の著作『破裂』がドラマ化された時の椎名の演技について「その知性、葛藤、秘めた野望、窮地に陥ったときの懊悩など、内面の表現は素晴らしいものでした」と称賛し、「今回の白川も、誠実であるが故に、医療の限界と不条理に翻弄される医師なので、まさに椎名桔平さんはベストのキャスティングだと、心より嬉しく思っています」とコメントを寄せている。
『連続ドラマW 神の手』は、WOWOWプライムにて6月23日より毎週日曜22時放送(全5話)。