“シングルファザー”山田孝之の成長を秦基博の歌声が包む…『ステップ』予告編公開
俳優の山田孝之が妻に先立たれたシングルファザー役で主演を務める映画『ステップ』より、秦基博の書き下ろしによる主題歌「在る」が物語を優しく包む予告編が解禁された。
【写真】豪華キャストが集結! 映画『ステップ』場面写真
作家・重松清の同名小説を実写化する本作は、30歳の若さで妻を亡くした主人公・健一とその娘・美紀が、彼らを取り巻く人たちとの交流の中で成長していく姿を描く。主人公の健一役を山田が務めるほか、健一の娘・美紀役は、オーディションで選ばれた中野翠咲、白鳥玉季、田中里念が2~12歳の3つの年代をそれぞれ演じる。監督は映画『虹色デイズ』などを手がけた飯塚健。
予告編は、健一が妻に先立たれてから1年の節目に、幼い美紀と再出発を図ろうと決意を新たにするところからスタートする。料理や洗濯、娘をお風呂に入れたり寝かしつけたりと、日々家事に育児に奮闘する健一。朝は満員電車に揺られながら出勤し、同僚に残業を引き受けてもらいながら、急いで保育園に預けた娘を迎えに行く。めまぐるしい日々を送りながら仕事と子育ての両立に葛藤し、「もうダメかもしれないな…」と弱音をこぼす等身大の父親の姿を、山田がリアルかつ繊細に体現している。
忙しい毎日を過ごしながらも、「ギブアップしたくないんですよ、男手一つの子育て」と語る健一を、周囲の人々は優しく見守る。保育士の“ケロ先生”(伊藤沙莉)は、美紀を抱き上げる健一を見て「お母さんもきっと、抱っこしたかったんだろうなって…」と目頭を熱くさせる。亡き妻の面影を持つ行きつけのカフェ店員・舞(川栄李奈)は「がんばってほしい」とまっすぐな笑顔を向ける。同僚の奈々恵(広末涼子)は「寂しさはゼロにできない、それを知っているから強がる」と優しく寄り添う一方で、涙する様子も。
また、健一と美紀の“家族”として誰よりも彼らに気をかけるのは、國村隼と余貴美子演じる義父母。彼らもまた娘を亡くした悲しみを抱えながら、「血こそつながっていなくても、君は俺の息子だ」と健一に力強く温かい視線を向ける姿が映し出されている。
そんな物語を彩るのは、主題歌「在る」。いち早く本作を鑑賞した秦が「誰か“が”いたこと。誰か“と”いたこと。その人が、自分が、存在するということ。その意味を考えながら作った曲です」と思いを形にした楽曲は、大切なものを失った者たちが新たな一歩を踏み出すために背中を押してくれるバラードだ。
本作を鑑賞した原作者の重松は「観る人の年齢や家族環境、そのときの状況によって視点を変えながら、読者が長くつき合っていける小説を書きたいと思っているので、この映画はその理想と同じような愛され方ができる作品になったと思う」と絶賛。物語の「その先をまた書きたいと思った」と、執筆意欲をかき立てられるほど感銘を受けたことを明かす。
併せて解禁されたポスタービジュアルは、笑顔の美紀を優しく見守る健一というほほ笑ましい2ショットと、「僕と娘の10年間、天国の君との10年間。」という、亡き妻への思いも込められたキャッチコピーが、希望を感じさせる一枚に仕上がっている。
映画『ステップ』は4月3日より全国公開。