吉永小百合、共演の伊勢谷友介容疑者に「また撮影の現場に帰ってきて欲しい」

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女優の吉永小百合が11日、都内で行われた主演映画『いのちの停車場』撮影現場会見に出席。同作に出演し、先日麻薬取締法違反の疑いで逮捕された伊勢谷友介容疑者に対して「また撮影の現場に帰ってきて欲しい」とコメントした。
【写真】吉永小百合が白衣姿で登場 松坂桃李、広瀬すずらも登壇した 『いのちの停車場』撮影現場会見
医師・作家の南杏子による同名小説(幻冬舎)を実写化する本作は、今の日本の長寿社会における現代医療制度の問題点や、尊厳死・安楽死などの医療制度のタブーに正面から向き合い、それらに携わる医師、患者、その家族を描くヒューマン医療ドラマ。吉永が出演作122本目にして初の医師役に挑む。
会見には吉永のほか、共演の広瀬すず、松坂桃李、西田敏行、みなみらんぼう、成島出監督が出席した。
成島監督作品『孤高のメス』が好きだという吉永は、8年ほど前に成島監督に「ドクターの役はどうでしょうか」と自ら提案していたという。「けれどなかなかピッタリの題材がなくて(成島監督作で吉永主演の)『ふしぎな岬の物語』でカフェの主になったんですね。ですから本当に今回うれしい」と喜びをかみ締め、「メスとかいろんなものを持つことも初めてなので、しっかりとこれから勉強しないと本物のドクターに見えないんじゃないかなと思って、気を引き締めてやりたいと思います」と初のドクター役に臨む意気込みを語った。
また、自粛期間を通して“生と死”について考えることが増えたという広瀬は「監督にこの作品の中では『太陽でいてほしい』ってクランクイン前から何度も言っていただいていたので、太陽ってどんなものなんだろうとか、生と死に対しての太陽って難しいなと思っていたりもしたんですけど、現場に入ってみなさんとやりとりしながら、出来ていたらいいなと思いながらも、責任を感じながら日々参加させていただいています」とコメント。
松坂は、初共演する吉永について「大変緊張しております。いつか吉永さんとご一緒してみたいなと思っておりまして、今回一緒にお芝居できるってことが本当にうれしくて。吉永さんは現場ではどのようなお芝居をして役を作られてるんだろうという興味がすごくありまして。日々勉強させていただいております」と緊張した面持ちで話した。
さらに報道陣から、先日麻薬取締法違反の疑いで逮捕された伊勢谷友介容疑者について聞かれた吉永は「伊勢谷さんとは初共演なんですけれども、2人で対峙して、セリフの応酬がしっかりしたシーンとなっていまして。私は伊勢谷さんとやって、良いシーンがとれた。お互いに思いやいろんなものがぶつけられて、キチッと撮れているんじゃないかと思ってるんです」と回顧。
続けて「今回のことを報道で知ってとても残念な思いでいますし、事実がわからない部分もあるんですけど、なんとかこういうことを乗り越えて、また撮影の現場に帰ってきて欲しいという風に今思っています」と複雑な胸の内を明かした。
なお会見冒頭には、配給を担当する東映株式会社の手塚治社長が登壇し、伊勢谷容疑者について言及。本作撮影中の逮捕によるショックは大きかったと打ち明けつつ、作品と個人は別のものであるという東映の見解のもと、伊勢谷容疑者の出演シーンはカットせずに映画を完成させ、公開することにしたと発表した。
映画『いのちの停車場』は2021年全国公開。