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アカデミー賞モロッコ代表作『モロッコ、彼女たちの朝』 異国情緒あふれる場面カット5点

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映画『モロッコ、彼女たちの朝』場面写真
映画『モロッコ、彼女たちの朝』場面写真(C) Ali n’ Productions - Les Films du Nouveau Monde - Artemis Productions

 第92回アカデミー賞モロッコ代表に選ばれた映画『モロッコ、彼女たちの朝』より、モロッコの異国情緒あふれる美しいインテリアや雑貨などを捉えた場面写真5点が解禁された。

【写真】インテリアや雑貨が美しい『モロッコ、彼女たちの朝』場面写真

 本作は、地中海に面する北アフリカのモロッコを舞台に、孤独を抱えた2人の女性が出会い、伝統的なパン作りを通して互いの人生に光をもたらしてゆく様を描くヒューマンドラマ。新星マリヤム・トゥザニ監督が、過去に家族で世話をした未婚の妊婦との思い出をもとに作り上げた作品で、女性監督作として初めてアカデミー賞モロッコ代表に選出された。

 製作・共同脚本は、アラブ圏を代表する映画監督のひとりで、トゥザニ監督の夫でもあるナビール・アユーシュ。主演を務めたのは、『灼熱の魂』で世界各国の映画賞を受賞し一躍注目を集めたルブナ・アザバルと、日本で出演作が公開されるのは本作が初となるニスリン・エラディ。

 臨月のお腹を抱えてカサブランカの路地をさまようサミア(ニスリン)。イスラーム社会では未婚の母はタブーで、美容師の仕事も住まいも失った。ある晩、路上で眠るサミアを家に招き入れたのは、小さなパン屋を営むアブラ(ルブナ)。アブラは夫の死後、幼い娘ワルダとの生活を守るために、心を閉ざして働き続けていた。パン作りが得意でおしゃれ好きなサミアの登場は、孤独だった親子の生活に光をもたらす。商売は波に乗り、町中が祭りの興奮に包まれたある日、サミアに陣痛が始まった。生まれ来る子の幸せを願い、養子に出すと覚悟していた彼女だが…。

 今回解禁されたのは、アフリカやアラブ、欧州などさまざま国の文化が混ざり合い、独自の文化を築き上げてきた“魅惑の国”モロッコの美しいインテリアや雑貨などが印象的な場面写真5点。

 1点目は、「サミアが美しい細工を施した銀のティーポットを持っている場面」。モロッコでは砂糖をたっぷり入れた甘いミントティーが定番の味。ティーポット以外にも、「バブーシュ」と呼ばれるサンダルやカラフルなカゴバッグ、遊牧民の伝統的なラグ「ベニワレン」など、エキゾチックなモロッコ雑貨は日本でも人気が高い。

 また、2点目の「アブラと娘のワルダが食事をとっている場面」、3点目の「ワルダが机に向かって勉強をする姿」で印象的なのは、繊細な幾何学模様の壁紙。モロッコをはじめとしたイスラーム世界の建物で多く見ることのできるこういった模様には、その歴史が深く関係している。偶像崇拝を禁じるイスラームでは、人物や動物を描くのはタブーであるため、抽象的な幾何学模様が発達していったと言われている。

 4点目の「サミアとアブラがまぶしい笑顔を見せる場面」では、彼女たちのカラフルなスカーフが美しい。信仰のために肌や髪の毛を隠す必要があり、また日中の温度が40度を超える所もある夏のモロッコでは、スカーフが必需品。柄や巻き方で思い思いのお洒落を楽しんでいる。

 5点目の「屋上で洗濯をするアブラの姿」では、彼女の背景にカサブランカのメディナ(旧市街)が写し出されている。外的からの侵入を防ぐため迷路のように狭い路地が張り巡らされたメディナは、今も熱気にあふれた人々の生活の場であり、人気の観光スポット。カサブランカ=「白い家」を意味するその名の通り、白壁の建物が立ち並んでいる。

 映画『モロッコ、彼女たちの朝』は8月13日より全国公開。

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