『鎌倉殿の13人』追加キャスト9名発表 秋元才加、我が家・坪倉由幸が初大河
俳優の小栗旬が主演する2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合ほか)の新キャストとして、大河初出演となる女優の秋元才加、お笑いトリオ・我が家の坪倉由幸のほか、合計9名の新キャストが発表された。
【写真】秋元才加、我が家・坪倉由幸が大河初出演 『鎌倉殿の13人』追加キャスト陣
大河ドラマ第61作となる本作は、平安時代末期、伊豆弱小豪族の次男坊の出身でありながら、源頼朝と北条政子の結婚をきっかけに運命の歯車が回り始めた北条義時(小栗)の半生を描く。脚本は三谷幸喜。
大河初出演となる秋元が演じるのは、木曽義仲の強く気高き愛妾の巴御前役。秋元は、「巴御前がどのような気持ちで木曽義仲とともに戦に出向き、生涯を過ごしたのか、彼女の一生を精いっぱい生き抜きたいと思います」とコメントした。
同じく大河初出演の坪倉が演じるのは、伊東祐清を恨む伊豆の武士・工藤祐経役。坪倉は、「祐経は、戦よりも芸事に長たけた人物でお調子者といった印象。だが、ある人物を深く恨んでいる。その辺りを丁寧に表現できるよう頑張ります」とメッセージを寄せた。
このほか、青木崇高が源氏の棟梁の座を争う頼朝のライバル・木曽義仲役、山崎一が都文化に通じた牧の方の兄・牧宗親役、岡本信人が武骨で一本気な坂東の重鎮・千葉常胤役、市川猿之助が頼朝に怪しく迫る謎の僧・文覚役、竹財輝之助が家族思いの優しき八重の兄・伊東祐清役、山口馬木也が頼朝の乳母を母に持つ相模の豪族・山内首藤経俊役、國村隼が平清盛の信頼篤き坂東の大物・大庭景親役で出演する。
なお、併せて本作の音楽を、エバン・コールが担当することも発表された。
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は、NHK総合ほかにて2022年1~12月放送。
【出演者コメント全文】
◆秋元才加(巴御前役)
巴御前は、あの時代に男性と肩を並べ戦った、強い女武将という印象でした。私の中で、歴史上の数いる女性の中でも強く印象に残った一人です。男性と互角に戦う強さと精神力に憧れを持ち、いつか私も巴御前のような強い女性を演じてみたいと夢みていました。
今回お話をいただき、念願がかないました。巴御前がどのような気持ちで木曽義仲とともに戦に出向き、生涯を過ごしたのか、彼女の一生を精いっぱい生き抜きたいと思います。
◆坪倉由幸(工藤祐経役)
まさか大河ドラマに出演させていただけるなんて! うれしすぎて、芸人としてテレビに出演させてもらえるようになって15年くらいになりますが、初めて祖母に告知しました。祖母も高齢になって体が弱ってきて、さらにこういうご時世でなかなか会えてないんですが『鎌倉殿の13人』を見て少しでも元気になってくれたらうれしいです。僕が演じさせていただく工藤祐経は、戦よりも芸事に長たけた人物でお調子者といった印象。だが、ある人物を深く恨んでいる。その辺りを丁寧に表現できるよう頑張ります。
◆青木崇高(木曽義仲役)
芥川龍之介は木曾義仲の、その男らしい人生に惚ほれ込み、『木曾義仲論』まで書いていたそうです。松尾芭蕉は自身の墓を木曾義仲の墓の隣に建てるよう遺言を遺のこすほど彼を敬愛していたそうです。
「木曾義仲」とはとても魅力的な人物であったようです。牛に松明(たいまつ)をつけて平家を襲撃した、という知識しかなかった私は自分がとても恥ずかしくなりました。
三谷幸喜さんが描く木曾義仲を生きること、そしてこの『鎌倉殿の13人』に参加できることは大きな喜びです。どうぞよろしくお願いいたします。
◆山崎一(牧宗親役)
牧宗親という人物は、文献では駿河あたりの武士となっていたので武士をイメージしていたのですが、送られてきた台本には公家となっていて(笑)、いま頭を武士から公家にシフトしているところです。どんな切り口で攻めてくるかわからない三谷ワールドの台本を今からワクワクしながら待っているところです!
◆岡本信人(千葉常胤役)
若くして父から所領と同時に譲り受けた支配権争いに毅然と立ち向かった常胤に芯の強さ感じました。晩年、頼朝を支えて鎌倉幕府建設に尽力し、波乱の時代を持ち前の誠実さと才知で生き抜いた、いわば縁の下の力持ちだと思います。60を越えてなお、勇猛で土臭い坂東武士の常胤を意識したいと思います。
◆市川猿之助(文覚役)
このたび、三谷幸喜先生のお声掛けにより、『龍馬伝』以来、約10年ぶりに大河ドラマに出演させていただけることになり、役者としてこのような喜びはございません。役として特に思い入れはございませんが、いただいたお仕事として精いっぱい務めさせていただきます。
◆竹財輝之助(伊東祐清役)
伊東祐親の次男、祐清を演じさせていただきます。武将としては心優しく、家族思いの人物で、妹の八重のことをとても大切にしている、いいお兄ちゃんの印象があります。大河ドラマで武将を演じるというのが役者として一つの目標だったので、興奮と緊張が半端ないですが、幸せな日々を送らせてもらっています。『曽我物語』に繋がる人物でもあるので、親族のゴタゴタの中で揺れ動く心情を丁寧に演じていきたいと思います!
◆山口馬木也(山内首藤経俊役)
山内首藤経俊の人物像を探ってみると、幼少期をともに過ごした頼朝を裏切るなど、最初は薄情な印象を持ちました。ところが本人には大義があったわけでもなく、特に策士だということもないようで、結果的にはかなり長生きをしたようです。収録現場では、大泉さん演じる頼朝や小栗さん演じる義時に影響されながら、場面ごとに身の置きどころを“ひらひらと”軽やかに変えていければと思っています。もしかすると頼朝が途中で敗れていれば正しい選択だったのかもしれませんし、現代にも通じる点があると思って、探り探り演じていければと思っています。
◆國村隼(大庭景親役)
脚本に描かれる坂東武者の気質が実に面白く、江戸時代とも戦国時代とも随分違うことに驚かされた。皆、仲間。何らかの縁で繋がっている。ところが、いざ戦いとなれば親子でさえも命のやり取りをする。情緒に流される事はなく、その実利主義は凄まじくもあり、アッケラカンとしている。そんな時代に生きる大庭景親は、にもかかわらず清盛に義理を通す男として描かれている。なんとも面白い男だ。景親にとってこの時代を生きるとは? そこを探りたいと思っている。
◆エバン・コール(音楽)
この素敵な作品に関わることができて、とても光栄です。日本に来る前から大河作品に関わることが夢でした。台本を読み始めたら、ますますこの物語に引き込まれました。昔の人の考え方や、戦までの経過、時代の変化がとても面白く書かれています。時に深刻にも見え、時に滑稽にも見えることもありますが、その結果には大きく心を揺さぶられます。どのように音楽を作れば、この作品にふさわしいか、読み進めながらずっと考えています。
61作目の大河ドラマであり、脚本・三谷幸喜さん、演出・吉田照幸さんを筆頭に多くの素晴らしいスタッフで作る作品ですから、音楽も含めて歴代の大河と一味違うアプローチになると思います。音楽側としては、昔の作品にも敬意をもち、『鎌倉殿の13人』は自分の得意なアイデンティティーがあるように音楽を作らせていただきます。