愛した男の葬儀に集まった3人の女性がバトル 堤幸彦監督『truth』本予告
堤幸彦監督50作目にして、自主制作映画として完成させた映画『truth ~姦しき弔いの果て~』より、同じ男を愛した3人の女性がバトルを繰り広げる本予告映像が解禁された。
【動画】『truth ~姦しき弔いの果て~』予告編
1988年に『バカヤロー!私、怒ってます「英語がなんだ」』で映画監督デビュー以来、メジャーレーベルで話題作を次々と生み出し、これまで一貫して「真実」に目を凝らし続けた堤監督。そんな堤監督50作目となる本作は、企画発起人であるプロデューサー兼主演3人(広山詞葉、福宮あやの、河野知美)と手を組み、原点に立ち返り自主制作映画として完成させたワンシチュエーション会話劇。「精子バンク」をテーマに、愛を追う女性たちが本音むき出しで人間味をさらけ出す喜劇作品となっている。
堤監督の原案のもと、日本アカデミー賞を受賞した『明日への記憶』や『2LDK』でもタッグを組んだ三浦有為子が脚本を担当。キャストには、広山、福宮、河野に加え、“忖度出演”で佐藤二朗が名を連ねる。
すでに世界各国の映画祭で大きな反響を呼び、ローマ・インターナショナル・ムービーアワードで最優秀作品賞を受賞したほか、ベルリンインディー映画祭特別賞、ウルバッティ国際映画祭女性映画最優秀作品賞、ゴールデンスパロウ国際映画祭審査員特別賞、モントリオールインディペンデント映画祭最優秀短編コメディ賞を獲得。さらに今回、ノースイースト国際映画祭への正式出品も決定したことが発表され、6冠目の受賞が期待されている。
ある男性が事故で死んだ。葬儀が終わった夜、一等地にある男のアトリエに三人の喪服の女が現れる。「あなた、誰!?」「彼と付き合っていたんですけど」「私も!」。それぞれ全く違うタイプの三人の女は、ひとりの男と同時に付き合っていたのだった。泣き叫び、罵り合い…やがて女たちがたどりつく真実 (truth) とは。
「じゃあさ、うちらで映画作ろうよ」。本予告映像は、コロナ禍で表現の場を失ってしまった、本作の主演兼企画発起人の広山、福宮、河野の3人が、現状打破しようと映画製作に踏み切ったきっかけとなる会話からスタート。続いて同じ男(佐藤)を愛した、マウント命の美貌の受付嬢・真弓(広山)、元ヤンのシングルマザー・マロン(福宮)、謎多きセレブ医師・さな(河野)の3人の女性たちが、彼の葬儀の夜に鉢合わせし、己のプライドをかけて壮絶な舌戦や取っ組み合いをコミカルに繰り広げる姿が映し出されていく。
3人の女優たちが「監督!私たち映画創りたいんです!」と直々にオファーし、堤監督がその気概に応えようとメガホンをとった本作。文化庁による「文化芸術活動の継続支援事業」助成金を元に、予算約700万円&撮影2日間という低予算かつ物理的な制約の中、堤組が集結し製作された。そんな作品への熱い想いとリンクするように、力強く戦う現代女性たちを体現した、女優たちのパワフルな演技に期待が高まる。
映画『truth ~姦しき弔いの果て~』は、2022年1月7日より全国順次公開。