松本白鸚、松たか子と『ラ・マンチャの男』ファイナル公演「人間として俳優として、幸せ者」
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歌舞伎俳優の松本白鸚と女優の松たか子が16日、都内にて開催されたミュージカル『ラ・マンチャの男』の会見に出席。50年以上出演し続けた作品のファイナルに、松本が千秋楽後は「もぬけの殻でしょうね」と語った。
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『ラ・マンチャの男』は、セルバンテスの小説『英知あふれる郷士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』を原作とし、デール・ワッサーマンの脚本、ミッチ・リーの音楽により舞台化されたミュージカル。松本がセルバンテス/ドン・キホーテ役を務め、ドン・キホーテが思い姫と慕うアルドンザ役を松たか子が演じる。
1969年の日本初演以来、主演を務め続けてきた松本。2022年2月の上演をもってファイナル公演となる本作について、「初演は26歳でございました。ブロードウェイに行ったのは27(歳)でございました。もう50年以上になります。本当に感無量でございます」と口にした。また「とにかく、初日から千秋楽まで皆さんにご迷惑をかけないように、無事に千秋楽を迎えたいと思います。自分は人間として俳優として、幸せ者でございます」としみじみ。
一方、松は「また出演させていただけるチャンスをいただける日がくるとは本当に思っていなかった」と打ち明け、「できるのか、やっていいのかといろいろ自分なりに考えましたが、なんとか自分を使い果たしてこの公演に臨みたいという思いで参加させていただくことになりました」と心境を語った。
さらに松は「小さい時はとにかく怖い舞台でした。自分が今まで触れた舞台とかから比べると、とにかく舞台が暗くて怖い。楽屋に行っても怖い人しかいなくて」と、かつての印象を告白。そのうえで「きれいな瞬間があって、なにか人の心が動いている様を見ているということが、なぜか惹(ひ)きつけられる舞台ではありました」とその魅力を語った。
ファイナル公演の後については、松本が「もぬけの殻でしょうね」とコメント。「歌舞伎俳優としての見果てぬ夢とか考える気も起こらないかもしれないですけど、4月の歌舞伎座公演は決まっておりますのでそれについて考えなければならない」と苦笑していた。