クランクイン!

ネルケプランニングによる子ども向け演劇ワークショップ、今年も大盛況! 達成感と手応えあふれる6日間をレポート

演劇

◆初日であり千秋楽 「終わりたくない!」溢れる達成感と確かな手応え

 迎えた最終日。午前中には本番同様の通し稽古であるゲネプロが行われた。前日の場当たりでは、まだ不安を抱えていた子も、自主練の成果もあり、ゲネプロで目を見張る変化を見せる。そのぐっと伸びた姿と表現の可能性を目の当たりにした演出の末原拓馬は、「この子どもたちなら、まだいける」と確信し、本番直前でも「よりよくする」にこだわった細かな演出変更を加えていく。本番直前の限られた時間の中、妥協せず高みを目指す大人の真剣勝負に応えるように、短時間で新しい演出を呑み込んでいく子どもたち。客席に保護者や観客が入場してくると、ソワソワしつつも集中力を高めていく姿が印象的だった。

 いざ、本番の幕が上がる。客席の照明が落ちると、子どもたちの表情は凛々しい演者の顔つきへと一変。ほどよい緊張感を心地よいエネルギーに変換して堂々と演じ、テーマ曲「天使テンション」に合わせて躍動! 一人ひとりが持てるベストを尽くして6日間の成果を余すことなく出し切った。

 終演の拍手が鳴り響き、無事に成果発表会が終了すると、漂う安堵感。かと思えば、一瞬でいつもの無邪気な表情へと戻ったりと、子どもの逞しさを感じる。終演後に話を聞くと、「楽しかった!」「まだ終わりたくない」という言葉が次々と飛び出す。初日は手探り状態だった子どもたちが、6日間という短い時間の中で、演劇の深さに触れ、仲間と支え合い、自分なりの手応えと大きな達成感をつかみ取り、充実の表情を浮かべていた。

 講師の末原拓馬は「あーたのしかった!『演劇は仕事だ!プロなら楽しいとか友達になるとか関係なくやれ!』という人はたくさんいるのだけど、僕としては、仕事だからこそプロだからこそ、楽しんだり友達になったりできる人間が1番すごいと思ってる」とコメント。

 さらに「君たちは、歌やダンスをひとたびお気に入りの『遊び』に作り替えた途端、まぶしいくらい光り輝くことができる。自分たちのその素晴らしい才能を知っておいてほしい。ほんとは5日でこんなお芝居は作れない。何も知らないからできたんだ。わからなければできることがたくさんあることを知っておくこと。その上で、いろいろなことを知るんだ。僕たちは次またいつ会えるかわからないけど、必ずまた会おう。いつでも会いにきておくれ。この夏出会って友達になった僕たちは、もう2度と他人にならないんだ」と子どもたちにメッセージを送った。

(取材・文:松崎玲、写真・濱田茉里)

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