岸谷五朗、「いつかまた」と思い続けた原点・小劇場にカムバック 作・演出・出演『ジャコメッティのように』開幕
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ゲネプロの前には、岸谷五朗、渡部豪太、純名里沙による取材会も行われた。
岸谷は「芝居がしたくてしょうがなかった頃、それを受け止めてくれたのが小劇場」と、20代を振り返る。地球ゴージャスで大きな劇場での公演を追求しながらも、いつかまた小劇場で、という思いはずっと持っていたと話し「ようやくこれまで培ってきたことを小劇場でお届けできるのではないかと、旗揚げしました」と明かした。題材となったジャコメッティについては「物心ついたとき出合い、魅了されたのがジャコメッティ。歳を重ねて、ジャコメッティとその周りを取り巻く人たちの魅力あふれる人生を描きたいと思っていたので、旗揚げ公演でやれることを幸せに思います」とその胸中を語った。
「覚悟して準備したのですが、本当にセリフが多くてびっくり」と話す渡部。事前に岸谷から多いと聞かされていたものの、台本を読んでその膨大さに圧倒されたという。一方で「演出家・岸谷五朗としての葛藤のようなものが随所にあって、岸谷さんとジャコメッティが交錯していくようなところが垣間見えて、ゾクゾクしました」と、芸術にまい進する岸谷の姿が物語と重なると話した。
純名も「読めば読むほど、稽古すればするほど、台本から愛の深さを感じられた」と話し、「キャスティングから私を信じてくださっていることを感じられて、期待に応えられる自分でいたいとエンジンをかけながら稽古を重ねてきました」と、稽古の日々を振り返った。また、小劇場という空間についても「お客さんとの距離が近く、とても贅沢な空間。作品に飲み込まれるように没入できるので、すべての席がスペシャルシート」と印象を語った。渡部も「演劇がお客さんを迎えに行っているかのような、飛び出していくような美術や舞台装置だな、と。とてもリッチな空間」と、小劇場ならではの表現を実感している様子だった。
そして岸谷は、「我々のエネルギーを集結させ、新たな演劇になることを祈って、全国のお客様にお見せできるよう、できれば海外のお客様にもお見せできるように、旗揚げ公演を大成功に収めたい。その成功の証人になっていただけるよう、劇場に足を運んでいただければ」と、このシリーズで目指すビジョンを言葉にし、作品をアピールした。
(取材・文・写真:宮崎新之)
PRIME VINsTAGE「ジャコメッティのように」は、8月2日まで東京・シアター・アルファ東京、8月13日~20日大阪・ABCホールにて上演。
【公演概要】
PRIME VINsTAGE『ジャコメッティのように』
7月17日~8月2日:東京・シアター・アルファ東京
8月13日~20日:大阪・ABCホール
◆作・演出
岸谷五朗
◆出演
渡部豪太
純名里沙
岸谷五朗
小田直哉
石井エリカ(大駱駝艦)
【公式サイト】https://www.giacometti-pv.com
【公式X】@PRIME_VINsTAGE