レペゼンフォックスが“アーティスト”にこだわる理由 「この先YouTubeは盛り上がりに欠けてくる」
■「XOXO」の大ヒット
Repezen Foxxの勢いが戻ってきたのは、動画「ガーシーのみぞおち殴ってみた」が公開された夏頃だったという。そこからDJ社長が、格闘技イベント「BreakingDown」やYouTubeチャンネル「令和の虎CHANNEL」に出演したことで話題を呼び、さらに「XOXO」の大ヒットという音楽面での功績も残す。本楽曲のYouTube再生回数は1700万回を突破し、Billboard JAPANによるTikTok上の楽曲人気度を測るチャート「TikTok Weekly Top 20」では、昨年10月5日公開のチャートで2位にランクインして以来、13週連続でトップ10入り。作詞に携わったDJ銀太と、DJ脇に話を聞くと、ヒットの要因が浮かび上がってきた。
DJ銀太
DJ脇が「耳心地って言うんですかね。聞きやすいことを意識した曲でした」と語る「XOXO」は、制作段階ですでに成功の兆しが見えていたそう。コラボ相手のSPRITEと一緒に行ったレコーディングの際、DJ銀太とDJ脇はSPRITEの実力に魅了されたそうで、「あ、これ、ヤバいのできるかもしれん…と思った」(DJ銀太)、「度肝抜かれましたね」(DJ脇)と回顧する。
さらにヒットを後押ししたのが、TikTokでブームとなった、DJまるによる振り付けだ。DJ銀太本人は「覚えていない」というが、実は彼の指名により、DJまるが振り付けを担当することになった。
DJまる
「最初、銀太に振り付けを考えてほしいって言われた時に、『俺、振り付けなんて考えれるかな』って思ったんですけど、TikTokを一番見ているのが僕だったんで、それとなく作ってみたら、めちゃくちゃバズりました。意識したことは2つあって、上半身だけで誰でもどこでも踊れるっていうのと、 TikTokはエフェクトが大事なので顔が隠れない振り付けであること。そうすれば女の子にも受け入れられるのかなって思っていたら、これだけバズったので、間違っていなかったと思いますね」と手応え十分な様子。
レペゼン地球としても、Repezen Foxxとしてもヒット曲を生み出し、音楽でも揺るぎない才能を証明したRepezen Foxx。そんな彼らは、2023年にアーティストとして“世界を取る”ことを誓い、2022年をもってYouTubeを引退すると発表していた。現在は撤回し、これまで通りの動画はサブチャンネルで続行ということになったが、なぜこのタイミングだったのだろうか? すでに引退理由として「YouTuberと勘違いされたくないから」と述べていたが、今回話を聞くと、「実は建前だった」とDJ社長は話す(※取材は撤回前)。
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