こっちのけんと、『ズートピア2』の出演は「ドッキリかと思った」 セーブ期間を経て駆け抜けた1年を振り返る
■「自分のシーンが出るごとに心臓がギュッて」
――ケント田貫は日本のためだけに作られたオリジナルキャラクターです。演じるにあたり、特に意識したことや印象に残っているディレクションがあれば教えてください。
こっちのけんと:日本限定キャラクターということで、日本のアナウンサーっぽくしたいと思っていました。国によってアナウンサーの形みたいなものが違う気がして、例えばアメリカなど英語圏の方は低めの良い声で話すイメージですが、日本は淡々と、少し客観的に伝える方がそれっぽいかなとか。事前に何パターンか考えたんですけど、実際にやってみるとめっちゃ難しかったです!
アフレコだと感情を入れた方が良いなと思い悩んだ時は、ディレクションの方が「一旦映像を見ずにやってみよう」と言ってくれたので、いろいろと練習させてもらいながらなんとか形にできましたね。あとはキャラクターが小さめなので、「声を少し高くした方がいいかな?」なんてことも考えていました。
――ご自身の演技をスクリーンで見た時はいかがでしたか。
こっちのけんと:自分のシーンが出るごとに心臓がギュッとつかまれる感じで、緊張が止まらなかったです。特にケント田貫は序盤から出てくるので油断できなくて…「もう出た!」と思ったら中盤や終盤にも出てくるから、そのタイミングで定期的に緊張してました。でも2回目を見た時は、時間も空いたのでリラックスして見ることができて「割と良いのではないか」と自分の中で印象が変わってうれしかったです。
――余談ですが、こっちのけんとさんがケント田貫役と発表される前に本作を見た際に、エンドロールを見た客席から「え! こっちのけんとなの!?」という声が聞こえました。
こっちのけんと:マジっすか! えー、うれしい。ひらがなだから目立つので、見てくれた友達も気づいて連絡をくれたんです。でも(発表前で)僕はまだ言えなかったから、見事に未読スルーばかりしてましたね(笑)。
――気づかれるとは思っていましたか。
こっちのけんと:名前を見ずとも気づかれると思っていたんですけど、意外とみんな気づいてなかったので、(役作りが)正解だったのかもしれません。
――ディズニー映画の声優は『モアナと伝説の海2』に続いて二度目となりますが、前作の経験は生かせましたか。
こっちのけんと:『モアナと伝説の海2』はセリフがなくてリアクション1つだけみたいな感じだったんですけど、声優さんが使うレコーディングブースに入れたことは経験として生かされたと思います。ボーカルで使うブースとはまた違う空気感があって、ちょっと広くてソファや映像を流すテレビがあることが僕の中で違和感だったんです。歌を歌う際はリズムがあるので、どちらかというと耳と声を使ってリズム通りに声を出せば良いけど、映像だと目と声になるから違う感覚をつなぎ合わせないといけない。これを『モアナと伝説の海2』で気づけたから、今回はある程度安心感を持ってできました。
――今回はセリフの量も多くて大変だったかと思いますが…。
こっちのけんと:大阪出身なので、関西弁が出そうになったりとイントネーションが難しかったです。ジュディ・ホップスが関西弁になりかけたりして修正するんですけど、「また(関西弁ぽく)なってたよ」って言われたりして、今でもどれが正しいのか分からなくなります(笑)。あとは、ゆっくりしゃべりたいけど間に合わない…とか。
――タイミングの難しさもあったんですね。ちなみに、歌手も声優も声を使うお仕事ですが、ご自身の声にはどんな魅力があると思いますか。
こっちのけんと:低音成分が含まれているところですかね。自分の声をテレビやラジオで聞く作業が増えてからより思うのは、声色に優しさがあるからこそ、割と言葉をギュッと詰めたり連続してしゃべったり、それこそラップをしたとしてもどこか優しさが残ってる感じがするので、それが僕の声の魅力ではないでしょうか。
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