INI、アリーナツアーを完走! 初の武道館公演で見せた“成長と覚悟”を振り返る<ライブレポ>
■葛藤の先に見えたグループとしての覚悟
MC中、普段は笑顔でMINIを癒やす尾崎匠海が、一瞬涙ぐみ、会場からは心配のどよめきがあがる場面があった。「自分は支えになれるようなアイドルを目指しているんですけど、たまに支えになれているかなって不安になっちゃうこともあって」。人知れず“キラキラアイドル”として振る舞えているか悩んできたことを想像すると、思わず目頭が熱くなる。
また、西洸人からは、「俺らグローバルボーイズグループって言ってるけど、まだまだここからだと思ってます」と現状の活動では満足できていないような言葉が飛び出した。さらに続けて「そのくらい本気で俺は世界へ行きたいです」と話し、さらなる飛躍をファンの前で宣言する。
INI (C)LAPONE ENTERTAINMENT
ファンから見ると、1年目にして多くのことをかなえ、順調に歩んでいたように見えていたINI。だからこそ、今までは「まだまだだ」と自分たちを評する場面を見ても、謙遜しているにすぎないと思っていた。
しかし、この日の彼らのコメントを聞いて、その印象は一変。華々しい活躍の裏で、現状に満足しておらず、さらなる高みを目指しているがゆえに葛藤や苦難が多くあったことを感じさせられた。そして“まだまだ”という言葉に込められた、進化を続けることへの貪欲さに、2年目の彼らの活躍が、さらに楽しみになっていった。
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