JO1、初の東京ドーム公演で見せた“王者の姿” そして「いつだってここから」新たな夢の始まり感じる圧巻の光景【ライブレポ】
■「ずっと変わらずに愛してくれますか?」
ここでどれだけの人たちが心打たれただろうか。白岩瑠姫が「もう無理かな、むいてないかなと思ったこともありました。なんで人の『好き』って言葉は信じられないのに、1回『嫌い』っていわれたらすぐに信じてしまうんだろうと思いました」と回想。しかし、そんな時間も糧にしたことを伝え、「ずっとJAMのそばでJO1という花を咲かせてもいいですか?」「ずっと変わらずに愛してくれますか?」と優しく語りかけていた。
JO1という光には、少なからず影が差す時もあっただろう。現に彼らは華々しいデビュー直後にコロナ禍が直面。活動を制限されることになり、およそ2年もの間、有観客でライブを行うことができなかった。「もう無理かな」と振り返る言葉の裏には、その言葉だけでは言い表せない苦悩があっただろう。だが、そんな彼らだからこそ、目の前の一日一日を、ステージを、1人のJAMをとても大切に感じているのだと、パフォーマンスの一つ一つから感じられた。
すさまじかったのは、JO1とJAMがバトルするかのようなハードなセットリストのメドレー。白岩の「Tiger」、川西と河野の「REAL」での「This is no dream, so real」のポーズなど、見たいもの全部詰め合わせかのような構成が続き、「Trigger」まで目も耳も一瞬たりとも休まる時がない。さらに「Rose」、「Walk It Like I Talk It」と、どれもメイン級の楽曲にもかかわらず、メドレーで見せてしまう贅沢さ。そして、JO1が叫ぶと、JAMもそれ以上のパワーで叫ぶ。これまでさまざまな東京ドーム公演を見てきたが、こんなにもファンの声が届くステージはなかったように思う。
本編ラストを飾ったのは、最新曲「BE CLASSIC」。バックダンサーを加えた圧巻のカノン、会場全体を奏でるようなパフォーマンス、そしてバックダンサーの上に川尻が倒れこみ暗転、ラスサビにつながる演出はあまりにも劇的。ここで終わってもまったく後悔がないと思わせてくれるほど、すばらしい一幕だった。
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