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【英国紳士スパイの原点】『007』『キングスマン』好き必見! 元祖“黒縁メガネ”スパイ、「ハリー・パーマー」が復活!! <PR>

海外ドラマ

『ハリー・パーマー 国際諜報局』スターチャンネルEXにて配信中/BS10 スターチャンネルにて6月7日(火)より放送開始
『ハリー・パーマー 国際諜報局』スターチャンネルEXにて配信中/BS10 スターチャンネルにて6月7日(火)より放送開始 © Altitude Film Entertainment Limited 2021 All Rights Reserved. Licensed by ITV Studios Ltd.

 世界で一番有名なスパイといえば007ことジェームズ・ボンドだが、もうひとり、後世に多大な影響を与えたキャラクターがいる。1965年の傑作『国際諜報局』に登場した、イギリスの名優マイケル・ケインが演じたハリー・パーマーだ。007のようなヒーロー然としたスーパースパイとは対極にいる、労働者階級出身のサラリーマンスパイ。ひょうひょうとしていて、淡々と仕事をこなすが、誰よりも有能。ハリー・パーマーのトレードマークの黒縁メガネがそのまま『キングスマン』に受け継がれるなど、半世紀を超えても愛され続けるスパイ映画の原点が、新キャストによるリメイクで大復活を遂げた!

ただのスパイ・サスペンス作品じゃない

 1963年。冷戦下の西ベルリンに駐留していた英陸軍軍曹ハリー・パーマーは、物資の横流しがバレて刑務所に送られてしまう。そんなパーマーの前に、諜報機関W.O.O.C.の責任者ドルビーが現れる。ドルビーは、英国の核開発に携わっていたドーソン教授の誘拐事件を調べており、西ベルリンにいるパーマーの知人が事件に関与しているという。パーマーは服役免除の代わりにスパイとしてリクルートされ、女性諜報員ジーンと共に教授の足取りを追うことに。やがてパーマーは、ソ連やアメリカの思惑が交錯するスパイ戦の渦中に放り込まれることに…。


■「007」へのアンチテーゼ的な主人公

 『ハリー・パーマー 国際諜報局』の原作小説「イプクレス・ファイル」が出版されたのは1962年。先行する007シリーズの映画化第一作『007は殺しの番号』(後に『007/ドクター・ノオ』に改題)が公開された年だった。原作者のレン・デイトンは、007のように派手に活躍するのではなく、よりハードボイルドでリアルなスパイ活動を描き、65年公開の映画版『国際諜報局』でも、007のアンチテーゼ的な「地道に仕事をするスパイ」描写が高く評価された。

映画『国際諜報局』スターチャンネルEXで配信中 © 1964 by Steven S.A. All Rights Reserved.
 主人公のハリー・パーマーは、人並み外れた反骨精神の持ち主ではあるものの、なにか特殊なスキルを持っているわけではない。黒縁メガネはマッチョなイメージとは程遠く、面倒を嫌って効率よく立ち回る一方で、報告書や経費の申請からは逃れられないあたりは普通の勤め人と変わらない。原作者デイトンの趣味を反映した美食家で、片手で器用に卵を割る料理上手でもある。


 そんなパターン破りのキャラクター、ハリー・パーマーの人気は根強く、スパイ映画のパロディコメディ『オースティン・パワーズ』の主人公や、『キングスマン』でコリン・ファースが演じたハリー・ハートがメガネをかけているのは完全なるオマージュ。『キングスマン』のハリー・ハートにいたっては、ハリー・パーマーから名前をいただいているくらい影響を受けているのだ。


■旧作映画ファンも唸る壮大なスケールのストーリー展開

 今回のドラマシリーズでは、原作小説と1965年の映画『国際諜報局』を大胆にアレンジし、スケールアップさせたオリジナルの展開になだれ込む。時代設定は1963年で、世界は冷戦の真っ只中。前年には世界が全面核戦争の寸前まで追い込まれた「キューバ危機」があったばかり。まさに一寸先が見えないきな臭い世情は、世界秩序が有名無実化しつつある現代の世相ともシンクロする。

 65年の映画版では、上映時間2時間におさめるために原作の要素を刈り込み、あくまでもイギリスをメインの舞台にしていた。しかしドラマシリーズでは、東西冷戦の最前線だったベルリン、陰謀が渦巻くベイルート、核実験場となる太平洋上の孤島など、原作に準じて世界各地を飛び回る。しかし、ただ原作に合わせただけではない。ハリー・パーマーが行く先々ではソ連やアメリカのスパイたちが暗躍しており、彼らの狐と狸の化かし合いが、いつしか歴史的な大事件へとつながっていくトリッキーなクライマックスに唸らされる。

  • ドルビー
  • ジーン


 また、ハリー以外のキャラクターも大きく膨らまされており、ドルビーが抱える複雑な過去、ハリーといつしか惹かれ合う同僚スパイのジーンのフェミニズム的な葛藤など、群像劇としての面白さもドラマシリーズならではの魅力だろう。


■ファッション、車など“60年代”英国ドラマファンがグッとくるポイントも!

 1960年代前半のロンドンといえば、映画『ラストナイト・イン・ソーホー』で扱っていた“スウィンギング・ロンドン”と呼ばれた華やかなカルチャーが芽吹く直前。保守的な価値観が打ち壊されていく時代のうねりが、社会に対して反抗的なハリーや、女性の自立について自覚し始めるジーンのキャラクターからも感じ取れる。


 特に、良家の子女だったジーンのファッションの変化は大きな見どころ。シリーズの中盤以降、長い髪を切ってからのジーンは、『ボヘミアン・ラプソディ』のルーシー・ボイントンの凛とした佇まいと演技もあって、時代を切り開く強い意志を感じさせてくれる。また1960年代を再現するために、ロケ撮影は現代のロンドンではなく、主に古い町並みが残るリヴァプールで行われた。レスタースクエアのランドマークだった老舗映画館オデオン座や、道行く人の服装、街を走るレトロな名車など、60年代の雰囲気にどっぷり浸れるのも大きな魅力だ。


 また、マイケル・ケインの当たり役だったハリー・パーマーを引き継いだのは、世界を熱狂させた人気ドラマ『ピーキー・ブラインダーズ』で犯罪一家の三男坊ジョン・シェルビーを演じ、『ギャング・オブ・ロンドン』で主演を務めたジョー・コール。英国ドラマのファンならすでにチェック済みであろう有望株が、オリジナルとはひと味もふた味も違うどんなハリー・パーマー像を創出したのか。偉大な伝説に挑んだジョー・コールの新たな挑戦を、その目で確認して欲しい。

スパイとスパイの間に生まれる不思議なシンパシー

映画『国際諜報局』スターチャンネルEXで配信中 © 1964 by Steven S.A. All Rights Reserved.
 『ハリー・パーマー 国際諜報局』の最大の魅力は、007シリーズのような荒唐無稽なスーパースパイと違い、リアリスティックな“お仕事ドラマ”になっていることだろう。興味深いことに、1965年の映画『国際諜報局』を実現させたのは、007シリーズのプロデューサーでもあるハリー・サルツマンだった。サルツマンはド派手な007映画を作りながら、同じスタッフを起用して、地味で渋くていぶし銀の魅力を放つ「ハリー・パーマー」シリーズを同時進行させたのである。

 新たにドラマシリーズとなった『ハリー・パーマー 国際諜報局』も、地に足の付いたスパイ活動を丹念に描いている。山の頂上や絶海の孤島に秘密基地を構える悪の組織は出て来ない。代わりに登場するのは、ソ連のKGBやアメリカのCIAなどの実在のスパイ組織であり、ハリーたち英国のスパイにとっては敵というより同業者同士。劇中でもハリーとKGBスパイ、ジーンとCIAスパイなど、立場が異なって対立するスパイとサシで話し合うシーンがいくつもある。


 もちろん彼らが互いに信用しているわけでも、友情を結ぼうとしているわけでもない。平静を装いながら、常に相手の本音を探り合い、優位に立とうと駆け引きを繰り広げている。しかし同時に、彼らにはスパイ同士にしかわからないシンパシーがある。スパイたちは他人を騙し、操り、利用するのが通常業務だが、同じ世界で生きてきた者の間でしか通じない倫理観や職務へのこだわりを持っていることで、互いを理解しあい、心のどこかで通じ合っているのだ。

 ひとつの業種である程度働いた経験がある人なら(おそらく多くの人が当てはまるでしょう)、本作に登場するスパイたちの奇妙な関係もきっと理解できるはず。ヒーローじゃなくても、正義漢じゃなくても、仕事への情熱にあふれていなくても、やらないといけない業務はちゃんとこなすし、必要なスキルは身につけるし、恥ずかしくない結果を残すために努力する。そういう善とか悪とは関係がない、働く人間の矜持みたいなものがこの作品には詰まっているので、どうか行間の端々から感じていただきたい。


【海外ドラマ 『ハリー・パーマー 国際諜報局』(全6話)配信・放送情報】


■配信
スターチャンネルEX
【字幕版】絶賛配信中(毎週金曜日に1話ずつ更新)
※6月1日(水)~6月30日(木)<第1話無料配信>
【吹替版】6月20日(月)より全6話 一挙配信
『ハリー・パーマー 国際諜報局』作品公式ページ >

■放送
BS10 スターチャンネル
【STAR1 字幕版】6月7日(火)より毎週火曜23時00分ほか 独占放送スタート
※6月5日(日)15時00分より 【吹替版】第1話 先行無料放送(STAR1で吹替版を放送)
【STAR3 吹替版】6月9日(木)より毎週木曜22時00分ほか 独占放送スタート
『ハリー・パーマー 国際諜報局』放送詳細ページ >

© Altitude Film Entertainment Limited 2021 All Rights Reserved. Licensed by ITV Studios Ltd.

提供:スターチャンネル

文:村山章、クランクイン!編集部


『ハリー・パーマー 国際諜報局』予告編

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