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『チェンソーマン』アニメ化! 超極貧主人公のバトルに熱狂する理由を徹底解説

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アニメ『チェンソーマン』場面写真
アニメ『チェンソーマン』場面写真(C)藤本タツキ/集英社・MAPPA

 週刊少年ジャンプで連載され、現在は少年ジャンプ+にて第2部が連載中の藤本タツキのマンガ『チェンソーマン』のテレビアニメが10月11日より放送開始となった。熱狂的に支持されている同作だが、いったい何がそんなに面白いのか。本作の基本的な魅力を解説してみたい。

【写真】『チェンソーマン』デンジ・マキマ・アキ、アニメ化された人気キャラたちの姿

■悪魔VSデビルハンター


アニメ『チェンソーマン』場面写真(C)藤本タツキ/集英社・MAPPA
 本作は、「悪魔」と呼ばれる存在がのさばっており、人々を脅かしている世界を舞台にしたダークファンタジーだ。悪魔には「トマトの悪魔」など、身近な存在を由来にしたものもあれば、「永遠の悪魔」や「未来の悪魔」など抽象概念的な単語を冠しているものもある。悪魔は、人々が恐れれば恐れるほど強くなるとされている。

 そんな悪魔を退治する存在がデビルハンターで、物語はデビルハンターたちと悪魔の戦いを中心に展開してゆく。デビルハンターの多くは、悪魔と契約しその特殊能力を行使することによって悪魔と戦う。そのため、敵も味方もユニークな能力が多数登場し、バラエティに富んだ戦闘が展開してゆくのだ。

■抜群にユニークなキャラクターたち

アニメ『チェンソーマン』場面写真(C)藤本タツキ/集英社・MAPPA
 主人公のデンジは、父親の遺した多額の借金を返すためにデビルハンターとしてこき使われている。彼は、幼少期に瀕死(ひんし)の重症だった「チェンソーの悪魔」ポチタを助け、以来どんな時も一緒に過ごしている。しかし、ある日、ヤクザにだまされ殺されたデンジは、ポチタが心臓となることで、人でもない悪魔でもない存在、頭と両手からチェンソーが飛び出す「チェンソーマン」となる。

 そんなデンジを公安のデビルハンターにスカウトするのが、本作のヒロインの1人であるマキマだ。彼女は、自身が所属する公安対魔特異4課に強いデビルハンターを集めており、特殊な状態のデンジに目を付ける。底の見えないしたたかさを持つミステリアスな存在だ。

 借金漬けの日々で義務教育も受けておらず、食べるものといえば食パンの切れ端ばかりでまともな食生活も送れていないデンジは、初めて人間らしい暮らしを手に入れて、この生活を続けるためにデビルハンターとなる道を選ぶのだ。

 そんなデンジとバディを組むことになるのが、頭から角の生えた「血の魔人」のパワーだ。魔人とは、死んだ人間の体を乗っ取った悪魔のこと。人間差別主義者で虚言癖という、問題だらけの性格のパワーは、血を自在に操り武器に変えることができる。自分が助かるためなら味方すらだまそうとするとんでもない奴にもかかわらず、なぜか憎み切れない部分もある。

 問題児のデンジとパワーのまとめ役となるのが、公安デビルハンターの早川アキ。彼は、ある事件をきっかけに復讐のためにデビルハンターとなった。頭のネジが外れたデンジやパワーと違って常識人であり、2人の世話に追われてぼやく姿はほほえましくもある。

 物語はこの4人を中心に、コミカルさとシリアスを絶妙のバランスに乗せて展開していく。日常描写やセリフの掛け合いも独特で、強烈なバイオレンス描写が目につきやすいが、人間描写も卓越した作品だ。

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■「食パンにジャムを塗る」生活のために戦う主人公

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