おかえり薫ちゃん! 『相棒』“亀山薫”時代の名エピソード5選
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ドラマ『相棒』season2・第3話「殺人晩餐会」より(C)テレビ朝日・東映
山奥の三ツ星レストランを訪れた右京・薫・美和子・右京の元妻の宮部たまき(益戸育江)は、大雨による土砂崩れで店内に孤立してしまう。そんな中、居合わせた客の1人が殺されるという事件が発生。容疑者は、被害者と同グループの客3名と、ギャルソン・シェフに絞られる。
誰も出られない・入ってこられないというシチュエーション「クローズドサークル」の中で展開するこの回は、冒頭のほのぼのした食事風景やカメラワークなどが実はすべてが伏線になっている本格ミステリー。映像作品として見ごたえがある回でもある。
ちなみにこの「殺人晩餐会」という回は、ファンの間では「イカの回」などと呼ばれる。その理由は最後まで見ればわかるのだが、ちょっとガサツなイメージの薫が“イカ料理”を前に驚異的な味覚能力を発揮するのも見どころだ。
■「Wの悲喜劇」(season5 第13話)
ドラマ『相棒』season5・第13話「Wの悲喜劇」より(C)テレビ朝日・東映
ことの発端は、太った妻が便器を壊してしまった拍子にお尻がはまり、そのまま抜けなくなって餓死してしまった、というちょっと滑稽で不運な事故。しかし右京は、事故当時不在だった被害者の夫による“殺し”ではないかと睨(にら)み探っていく。すると徐々に『相棒』シリーズの中でも異色なトリックが明らかに。深い愛ゆえに起きた“悲劇”の全貌が暴かれていく。
もちろん、最愛の妻の死は間違いなく“悲劇”なのだが、便器にはまった被害者の妻の姿は不謹慎ながらもコミカルで、“喜劇”と言えるシーンも多い。他にも、美和子が突如オリジナル料理に目覚め「美和子スペシャル」という怪しげな料理を振る舞ったり、薫と捜査一課トリオが大騒ぎしながら体の大きな被害者の遺体を運び出したりと、クスっと笑ってしまう場面がみられる。右京の描いたパラパラ漫画のかわいらしいタッチも、本回の“喜劇”ぶりを盛り上げている。