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伝説の“放送事故”も 『27時間テレビ』名場面&珍場面

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さんま・中居も驚がく 伝説の“放送事故”

■ 大御所落語家が引き起こした伝説の“事故”

 ネット記事で「放送事故」という言葉が乱用され始めて久しいが、真の意味で「放送事故」と呼びたくなるハプニングが起きたのは、2003年の『FNS27時間テレビ みんなのうた〜再会〜』だ。この年、総合司会は『クイズ ミリオネア』などで当時乗りに乗っていたみのもんただが、終わってみれば主役になったのは、いや、なってしまったのは落語家・笑福亭鶴瓶かもしれない。

 “事件”が起きたのは、深夜の恒例企画「さんま・中居の今夜も眠れない」だった。長崎県の離島からの中継に登場した鶴瓶は、その夜現地の住民らと親睦を深めるためにしこたま飲酒し、すでに泥酔状態。明石家さんまに立ち上がるように促されフラフラしながら立った鶴瓶だが、それまでくるまっていた布団がはがれ落ちると、なんと局部が丸見えに。

 一瞬ながら全国ネットに“もの”が映ってしまい、これには東京のスタジオの中居正広も目が点。さんまも大の字で倒れてしまい、そのまま番組はCMへ行ってしまった。

 当時、10代のテレビっ子だった筆者は眠い目をこすりながら視聴していたが、この“歴史的瞬間”を目にして眠気も吹っ飛んでしまった。ネット掲示板はいわゆる“祭り”になっていたが、もし当時SNSがあったら、さらに盛り上がっていたことだろう。

 番組ではその後、当時まだ入社3年目の高島彩アナが神妙な面持ちで謝罪。“あってはならないこと”ではあるが、“あってはならないこと”が起きるのではないか、というドキドキ感が生放送の醍醐味であると改めて気づかせてくれた“事件”だった。

■ 過酷ライブの直後に「6人目のSMAP」と再会

 国民的アイドルグループと脱退したメンバーの変わらない絆が垣間見られたのが、SMAPを総合司会に迎えて2014年に放送された『武器はテレビ。 SMAP×FNS 27時間テレビ』だ。

 番組クライマックス、これまでの最長記録を更新する27曲、45分に及ぶノンストップライブという過酷な企画を完遂し、疲労がピークに達していた5人をサプライズで待っていたのは、1996年6月にグループを脱退したオートレーサー、森且行からの手紙だった。

 加藤綾子が代読したその手紙にしたためられていたのは、これまで明かされることのなかった森の5人それぞれへの思い。「僕の友達は5人以外にいません。SMAP最高」という言葉で締めくくられた元メンバーの手紙に、イヤホン越しに代読を聞いていた中居らメンバーはタオルで涙をぬぐっていた。

 思えばこの2年後、『SMAP×SMAP』の最終回を通してグループとしての最後の姿をお茶の間に届けたのもフジテレビで、今年4月放送の『まつもtoなかい』で中居と香取慎吾の電撃的な“再会”を実現させたのも同局だった。フジテレビとSMAP、不思議な縁のようなものを感じざるを得ない。

 これまでさまざまなドラマ、ハプニングが起きてきた『27時間テレビ』。今年も何が起きるのか今から楽しみでならない。(文:前田祐介)

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