『バック・トゥ・ザ・フューチャー』歴代吹替声優 かつては大物俳優もマーティ&ドクだった
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■フジテレビ版:織田裕二×三宅裕司
フジテレビ版・マーティ役の山寺宏一(ドク役は三宅裕司)
「テレビ朝日版」放映の翌年となる1990年に『ゴールデン洋画劇場』の中でオンエアされたのが俗に「フジテレビ版」といわれるバージョン。こちらでマーティの声を担当していたのは、1989年公開の映画『彼女が水着にきがえたら』で主演の原田知世の相手役に抜てきされていた織田裕二。吹替版で瑞々(みずみず)しい声の演技を披露した彼は、フジテレビとも関係が深く、1991年放送の『東京ラブストーリー』や1993年放送の『振り返れば奴がいる』で人気俳優の地位を確立すると、1997年スタートの『踊る大捜査線』シリーズで主人公の刑事・青島俊作を熱演。昨年、シリーズが再始動を果たし、2026年には最新作『踊る大捜査線 N.E.W.』が公開されることも発表となった。
「フジテレビ版」でドクの声を担当したのは、岸谷五朗や寺脇康文を輩出した「劇団スーパー・エキセントリック・シアター」主宰でタレントの三宅裕司。三宅は1979年に「ミュージカル・アクション・コメディ」をコンセプトにした同劇団を旗揚げし、自らも舞台に立つ一方で1980年代からはラジオパーソナリティとしても活躍。2003年公開の映画『壬生義士伝』で見せた演技が評価され、第27回日本アカデミー賞で優秀助演男優賞を受賞している。
■BSジャパン版:宮川一朗太×山寺宏一
BSジャパン版・(左から)マーティ役・宮川一朗太、ドク役・山寺宏一
2014年、BSジャパンの『シネマクラッシュ金曜名画座』で放送されたのが「BSジャパン版」と呼ばれるバージョン。新吹替版同様、山寺がドクを演じているこちらのバージョンで、マーティの声を担当しているのが、1983年公開の映画『家族ゲーム』で主演デビューを果たしていた宮川一朗太。以降、数々のテレビドラマ、映画に出演しキャリアを重ねつつ、タレントやナレーターとしても活躍。またBSジャパン版以外でもマイケル・J・フォックスの吹替を担当することも多く『ファミリータイズ』『カジュアリティーズ』『摩天楼はバラ色に』『さまよう魂たち』などの作品にも参加している。