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『クジャクのダンス、誰が見た?』広瀬すずの強くまっすぐな瞳と、松山ケンイチの軽やかさが本格サスペンスへ誘う

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■オリジナルの展開になっていく後半にも期待


『クジャクのダンス、誰が見た?』第1話より (C)TBSスパークル/TBS
 22年前の東賀山事件関連も含め、親子の物語が軸になっていくに違いない本作だが、心麦が「“クジャク~”のあの言葉は、父自身にも向けていたのかな」と言い、父自身も手紙に「私が殺されたとしても、やむを得ない部分がありますが」と残したように、心麦の父は何かを隠したまま亡くなった。

 だが、自分が殺されるかもしれないことの予感こそあれ、その犯人までは予見できなかったということなのだろう。さらに、友哉の父で、東賀山事件で逮捕された死刑囚の遠藤力郎(酒向芳)は冤罪で、心麦の父はその事実を当時から知っていたのかもしれない。

 手紙に書かれた友哉以外の人物や、しばしば心麦の近くに現れるリュックを背負った人影、また、心麦が東賀山事件の遺児なのかといった点も気になる。

 インタビューなどで、キャストたちも「犯人が誰かまったく分からない」と話しているが、原作自体が未完。つまり後半はオリジナルの展開になっていくと思われる。

 脚本を務めるのは、近年高い評価を受けている金沢知樹。『あいのり』(フジテレビ系)の「金ちゃん」としても知られる、元お笑い芸人で、現在も福岡県で活動を続ける脚本家だ。監督も務めた映画『サバカン SABAKAN』や日曜劇場『半沢直樹』、Netflixドラマシリーズ『サンクチュアリ -聖域-』などで才能を発揮し、今クールも本作と並行して放送中のNHKドラマ『東京サラダボウル』も好評価を得るなど、ノッている。本作でも端々にキャラクターたちの軽妙な会話のやりとりを感じさせ、先に挙げたコーヒーのエピソードを差し込んでいくなど、ドラマらしい作りのうまさに期待大。

 意外にも本格ミステリー初挑戦だという広瀬の、クジャクの瞳とオーバーラップする美しい瞳を通じて、ともに真相を見据えたい。(文:望月ふみ)

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