「3月9日」は実は卒業ソングじゃない! “勘違い”されている曲3選

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本日3月9日といえば、レミオロメンのヒット曲「3月9日」のメロディーが思い浮かぶという人は多いだろう。曲名の通り、卒業シーズンである春先に聞く機会が多い本曲だが、実は“卒業ソングではない”ということをご存じだろうか? そこで今回は、知らない人はいないほどおなじみだが、その意味を誤解されている3曲を紹介したい。
【写真】おなじみの卒業ソングや恋愛ソングの意外な本当の意味とは?
■「3月9日」レミオロメン
冒頭でも触れた「3月9日」。3月の初旬~中旬というとちょうど卒業式が行われる時期。そんな日付がそのままタイトルになっており、「流れる季節の真ん中で ふと日の長さを感じます」というAメロの歌詞は、卒業を迎えた学生がその学生生活を振り返っているようにも思える。「瞳を閉じればあなたが まぶたの裏にいることで どれほど強くなれたでしょう」というサビの歌詞は恩師や学友のことを思っている……と解釈していないだろうか?
実はこの曲は、レミオロメンが幼なじみの結婚を祝うために書き下ろしたことをボーカルの藤巻亮太がラジオなどで明かしている。メンバー3人の共通の友人が21歳の時に結婚することになり、なにかお祝いをあげたいがまだお金もない。そこで、結ばれた2人のために書いたのがこの「3月9日」なんだそう。ちなみにこの日付は、友人の結婚記念日だという。そう思って聞くと、よりこの曲の温かさを感じられるのではないだろうか。
■「贈る言葉」海援隊
こちらも卒業ソングとしておなじみの「贈る言葉」。海援隊のメンバーである武田鉄矢の代表作『3年B組金八先生』(TBS系)の主題歌としても知られているため、非常に“学校”のイメージも強い。毎シーズン生徒が卒業していく『金八先生』で流れる「贈る言葉」。Bメロの「悲しみこらえてほほ笑むよりも 涙枯れるまで泣くほうがいい 人は悲しみが多いほど 人には優しくできるのだから」という歌詞は、まるで金八先生が卒業する生徒たちに語り掛けているようだ。
しかし、本当は海援隊が“言葉を贈った”相手は、生徒ではなく武田鉄矢の想い人。実は、武田の失恋の思いをつづった曲だったのだ。武田は出演したイベントで「学生時代に好きな子にフラれてね、その時の思いを歌にしたんだよ」と実際に明かしている。「恋した女性からの別れの言葉は『大きい声、出すよ』でした」と、実際は少々苦いお別れだったようだが、彼女が去っていく後ろ姿を泣きながら見つめた思い出が「贈る言葉」の歌詞になったという。
■「オールウェイズ・ラヴ・ユー」ホイットニー・ヒューストン
ドリー・パートンによるカントリーソングを、ホイットニー・ヒューストンさんが1991年にバラード調にして歌ったことで世界的にヒットした「オールウェイズ・ラヴ・ユー」。サビの「And I」の部分は、日本人でも誰しもが耳にしたことがあるだろう。この曲を聞くタイミングといえば、バラエティ番組などで男女が結ばれるような幸せシーンが多い。SNSでも、カップルが成立したことを意味するネットスラングとして「エンダァァァ」「エンダーー」と使われることも。
しかし、よく歌詞を見てみると、「あなたのそばにいても、きっと邪魔になってしまう。だから去るわ。でもこれからもあなたを愛し続ける」という意味。あれ? 全然カップル成立していない。むしろ破局している。この曲は幸せ爆発ソングではなく、愛や感謝、そして別れというメッセージが込められた切ない曲。間違っても、先行したイメージにつられて結婚式で流さないように気を付けたい。