『国宝』が社会現象化、圧倒的強さの『鬼滅の刃』&高評価『チェンソーマン』…2025年ヒット映画総まとめ
2025年の洋画実写映画のトップは、5月に公開されたトム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング』が、洋画実写映画としては唯一50億円を突破し、全体では5位につけている。前作の『ミッションイン:ポッシブル/デッドレコニング PARTONE』が54.2億円だったので、ほぼ同等の数字だったものの、微減だった。8月に公開された人気シリーズ『ジュラシック・ワールド 復活の大地』は、50億一歩手前で、こちらも60億円を超えた前作から数字を落としてしまった。
その他、『マインクラフト/ザ・ムービー』、『リロ&スティッチ』が30億円を突破したが、『キャプテン・アメリカ: ブレイブ・ニュー・ワールド』、『サンダーボルツ*』、『スーパーマン』、『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』など、マーベル、DC作品は軒並み10億円前後で収束。また、ワーナー ブラザース ジャパンが、2025年12月31日をもって日本での劇場配給業務を終了すると発表するなど、洋画にはかなり厳しい結果となっている。12月19日公開の『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』がどこまで数字を伸ばせるのか、注目していきたい。
今年は『鬼滅の刃』、『国宝』のようなメガヒット作が劇場を盛り上げ、まだ数字は出ていないが、全体の動員数的には数字を伸ばしている可能性がある。一方、公開作品が増え、優勝劣敗も顕著になっている。初速が悪ければ、2週で打ち切りになる映画も増えている。そんななか、やはり映画にとって大切なのは口コミの力だろう。
『国宝』はもちろん、若い世代の間で口コミが広まり火をつけ興収25億円を超えた『366日』、現在公開中で30億円の大台に迫っている『爆弾』など、「良い映画」は公開後に数字を伸ばしていく傾向が見て取れる。良質の映画が、その評価通りの成績を残すことを期待しながら、2026年も映画を観続けていきたい。

