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“カメレオン女優”・貫地谷しほり、『ガラスの仮面』北島マヤ役に抜擢された理由

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 「地味で後ろ向きでサエないB子」を演じていた貫地谷は、最初はどことなくずんぐりむっくり、見た目にもパッとしない雰囲気だった。にもかかわらず、少しずつ落語家として成長していき、自信を身につけ、「おかみさん」になっていく過程で、どんどん美しくなっていく。

 和服姿で高座に上がるとき、まっすぐ伸びた背筋と、すっとした首筋、パッと輝く明るい顔に「あれ? この人、こんなにキレイな人だったっけ」と不思議に思った視聴者はたくさんいたことだろう。

 「演じる役ごとに顔が変わる」だけでなく、「役の中でもどんどん変わっていく」ことができるのが、貫地谷しほりなのだと思う。

 国内海外問わず、実力派俳優などには、ときどき「役作りのために太る」「役作りのために毛髪も抜く」といった人がいるけれど、女優の場合は男優に比べてあまりそういった機会がない気がする。

 貫地谷も、「B子の最初は太っておこう」とか「途中でキレイになろう」とかいったプランはなかっただろうに、明らかに後半で美しくなっていっている。

 太ったり毛髪を抜いたりと、「徹底した役作りをする」タイプの俳優さんが「努力の人・姫川亜弓」だとするなら、「仮面をかぶるだけでなりきることができる」貫地谷はやっぱり北島マヤだと思う。

 舞台の上で、「地味で平凡なマヤ」が、仮面をかぶることでいかに輝きを放つのか、その光の強さ・明るさの違いを見極めたい。(文:田幸和歌子)

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