沖縄最古のピンク映画・専門館長「人生から愛と性を切り離すことはできない」
叔父が初代館長、父が二代目、そして三代目館長となった政則さんだが、今後も60年余に渡り受け継がれてきた遺産を守り続けていくという。
「沖縄のシーサー、分かりますか? 首里劇場のシーサーですよ、私は(笑)。今年で60歳になるので、あとはもう何年あるか。ここまで来たらやるまでです。自分の小さな夢っていうか、できることといったら首里劇場を守るぐらいですからね。だから自分がやれるまでは。そんな思いです。『何言ってんだ、このエロ館長が』って言われるかもしれませんが(笑)。AVだと性だけのものですけど、ピンク映画は愛もあり性もあり笑いもあり、感動するものもあるんです。これが“大人の映画”っていうんですかね。悪くはないです、ピンク映画。子どもらに見せたら悪いけど、大人が観るには判断能力があるから」。
沖縄最古の映画館で、今日も金城館長は首里劇場とともに映画の灯を守り続ける。
「ピンク映画、エロと観てもよし、映画と観てもよし、だがしかし人生から愛と性を切り離すことはできない。ピンク映画万歳!」。
映画好きには劇場と館長を目の当たりにするだけでも足を運ぶに値する、世界遺産に比すべき存在だ。(取材・文・写真:しべ超二)
首里劇場
沖縄県那覇市首里大中町1-5
TEL:098-887-5173