『アナ雪』『マーニー』相次ぐWヒロイン映画、このブームは今後も続く?

興収250億円を突破した『アナと雪の女王』、スタジオジブリの最新作『思い出のマーニー』など、ここ最近Wヒロインの映画が目立つ。今後も、人気ゲームを実写化した『劇場版 零~ゼロ~』(9月26日公開)で中条あやみと森川葵、『しもつかれガール』(8月2日公開)で谷村美月と徳永えり、『思春期ごっこ』(8月23日公開)で未来穂香と青山美郷など、Wヒロインものが相次ぐ。なぜ今、Wヒロインものなのだろうか。
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「ヒロインを2人すえるということは、人物に対比をつけるために境遇などが違うことが多く、“都会的・田舎っぽい”、“気が強い・引っ込み思案”、“髪が長い・髪が短い”といった具合に、キャラクターの陰と陽を現したり、多面性を描くときに有効な手段です」と、映画関係者はWヒロインものの利点を明かす。
だが、『劇場版 零~ゼロ~』の小林剛プロデューサーは、「やはり、どちらのキャラクターがメインになるかということがあるので、完全に並列で出していくことは難しくなります。とはいえ、基本的に2ショットで露出を図ることとなるため、上手に出していけば、それぞれの個性が際立ってよいのですが、上手く引き出さないとパーソナルが埋没する可能性もある」と、制作上の難しさを語る。
個性の対比。これが、Wヒロインもののポイントということだろうか。前述の関係者は、「2人が並んだ際のビジュアルも含め、お互いの良さを消し合わないバランスが一番重要。また、それぞれにベクトルの異なった見せ場も均等に必要です。そこが、1人のときと決定的に違う点でしょう」と話す。