『アナ雪』『マーニー』相次ぐWヒロイン映画、このブームは今後も続く?
確かに、『アナと雪の女王』では、アナとエルサは容姿、能力、性格、仕草、言葉遣い等々、ありとあらゆる点で違う。これは、『思い出のマーニー』でもそうだ。だが、この“違い”が、どう作用してヒットに繋がるのだろうか。
「Wヒロインものは、“構図”や“物語の内容”を説明するのが容易になる、という点が挙げられます。例えば、『アナと雪の女王』も『思い出のマーニー』も、主人公同士の立場・考え・対比が明確なので説明がしやすく、物語の詳細内容を伝えなくても構図がわかりやすい。それが“とっつきやすさ”に繋がっています。この容易さが、大ヒットを記録した一因でしょう。また、日本では『下妻物語』や『NANA』のようなWヒロインものが生まれてきた土壌があったのも大きい」。
では、今後も、このWヒロインブームは続くのだろうか。関係者は、こう明言する。
「3D技術や映像技術、4DXなど、映像技術の進歩による技術的側面の発展に寄り添ったコンテンツだけでは、観客のニーズに十分応えられない。そこで、作品としてオリジナリティを出すために、アメコミヒーローや既存のキャラクターに頼るだけではない“Wヒロイン”の映画が、バディムービーの対をなす存在として確立されていくでしょう」。
新たなジャンル“Wヒロイン”もの。アナ雪を超える作品は出てくるのか、期待したい。