高成麻畝子プロデューサー、フレッシュな役者とオリジナル脚本の “化学反応” に期待

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TBSの金曜ドラマ『表参道高校合唱部!』が7月17日よりスタートした。主演を始め、メインキャストをオーディションで決定し、脚本はオリジナルという、ある意味 “勝負な作品” ではないだろうか。1972年4月7日よりスタートした歴史あるドラマ枠で新たな試みを仕掛けた理由を、高成麻畝子プロデューサーに伺った。
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本作は、いつも不安と背中併せで学校生活を送っている高校生たちが、「合唱大好き!」と公言する破天荒なヒロインと出会い、合唱を通じて自分の居場所を見つけていく青春ストーリー。同ドラマ枠の学園ものといえば、人気マンガが原作の『花より男子』シリーズや、近年では『ウロボロス~この愛こそ、正義。』『アルジャーノンに花束を』など、出演者や有名原作が話題となる作品が続いてきた。今回、メインキャスト8名をオーディションで抜擢、ネクストジェネレーションを主役に据えるという試みについて、高成プロデューサーは「チャレンジ企画だと思われますよね」と楽しそうに笑う。
「おもしろい原作をドラマ化するとある程度のヒットを期待できますが、それでもメガヒットと呼ばれるような作品に出会えなくなりました。ドラマも飽和状態と申しますか…。そんな現状を打破すべく新たな挑戦をしようと考えたうちのひとつが、フレッシュな人材を、オーディションを通じて発掘しようと。今回の脚本は、櫻井剛さんにお願いしました。テレビドラマ『マルモのおきて』を拝見して、不完全な家族の絆をきっちり描くことができる方という印象があり、日常をテーマに心を揺さぶるメッセージを伝えることができるので、ぜひお願いしたかったのです。脚本は、オーディションと同時進行で進めていったので、俳優さんの特徴を織り込みながらキャラクターを膨らませることができていると思います」。
6次まで行われたというオーディションについては、「まずは演技力をみました。また今回は、劇中で歌うシーンが多いので、歌の力があること。あとは、カリスマ性。人を惹きつけられる華を持っている」という3つの点で選んだそう。見事、主人公・香川真琴役を射止めたのは、デビュー3年目の芳根京子。「オーディションに関わったスタッフ全員、彼女がいいと、全会一致で決まりました。芝居も歌もいいし、根性もある(笑)。すぐさま役に入れるし、カットがかかると瞬く間に素に戻れる。まるで大竹しのぶさんみたいな感性の持ち主。デビュー当時の菅野美穂ちゃんとご一緒したことがあるのですが、当時を思い出しました」と、俳優としての気質に太鼓判を押す。