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アンジャッシュ児嶋、役者で重宝される理由 『おっさんずラブ』も出演 

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 児嶋が役者としての頭角を現したのは、黒沢清監督作品『トウキョウソナタ』(2008)から。通勤中にエッチな雑誌を見ていたことを児童にバラされ、それを根に持って陰湿にからむ嫌な教師を実に自然に演じたことが評価され、そこからはドラマに映画にと、引っ張りだこになる。園子温監督の『恋の罪』では、水野美紀の愛人でサディスティックな変態男を、これまたねちっこく狂気溢れる演技で見せた。そして、湊かなえ原作映画『少女』では、腸の煮えくり返るような嫌味で最低な国語教師役がハマりすぎていた。

 近年では『トウキョウソナタ』と同じく黒沢清監督の『散歩する侵略者』に出演。町で起こる一家惨殺事件を捜査しながらも、侵略者に翻弄されていく刑事・車田を淡々としたおかしさで演じていた。シュールな不条理劇が似合う淡々とした佇まいは、ちょっとしたバランスの変化だけで、笑いや怒り、恐怖、さらにひと時の安心感までも生み出してしまう。どんなカラーの作品にもあっさり染まりつつ、ちょっと波風を立てたり、余韻を与えたりしてくれる、なんとも使い勝手の良い役者なのだ。(文:田幸和歌子)

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