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新三部作との“一番の違い”とは? ユアン&ヘイデン『オビ=ワン・ケノービ』を語る

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第5話の撮影現場は「明らかにざわついていた」

ーー第5話の回想シーンでのお二人の若さに驚きました。

ユアン: 仲間からたくさんの助けを借りましたね(笑)

ヘイデン: デジタル界の仲間からね(笑)

ーー衣装を着た時の感想は?

ユアン: オリジナルの衣装に身を包んであのセットに戻れるというのはやはり特別な経験で、現場の雰囲気もすごかった。このシリーズを作る中でもすてきだったことの1つに、スタッフの多くが新三部作世代で正真正銘の『スター・ウォーズ』ファンだったことがあります。だから現場は常にワクワク感であふれていましたが、ヘイデンがいるとそれが最高潮に達する(笑)。ベイダー姿のヘイデンが見られるということでね(笑)。でも昔ながらの姿をした僕らが登場したこの日は…あの衣装は『エピソード2』だよね、ヘイデン?

ヘイデン:そうそう。

ユアン:(このシーンを撮影した日の)現場は明らかにざわついていましたね(笑)。それに僕らもお互いと戦うことができたし。撮影も確か第3話「パート3」の戦いの前に行われたので、本当にエキサイティングでした。

ヘイデン:とても特別で、本当に、本当に素晴らしい経験で、「あのシーンを僕らで演じられるなんて」ってずっと思いながら演じていました。デボラが「アクション!」と言う度に、僕らは戦闘の位置に立ちますが、「最高にクールなことを今、僕らはしているんだ!」という気持ちを共有している感覚がずっとありましたね。

ーーヘイデンさんは、バクタ・タンクの中でのベイダーを演じるのも初めてでしたよね。

ヘイデン: そうなんです。バクタ・タンクで撮影させてもらえたのには感謝しかないです。でも特殊メイクのためにメイク用の椅子に座っていなければいけない時間は長かったです(笑)。撮影も確か数日かけて行われました。どのショットもあらかじめ細かくデザインされていたし、何を撮らなければいけないのかがはっきりしていましたからね。でもあのシークエンスは大好きで、演じるのも楽しかったです。

『オビ=ワン・ケノービ』場面写真 (C)2022 Lucasfilm Ltd.
ーー『エピソード3』から10年がたった本作。役作りするにあたって、お二人はオビ=ワンとベイダーのお互いへの思いをどのように分析していますか?

ヘイデン:『エピソード3』の最後の戦いは悲劇的なものでした。観客は二人の歴史を理解しているし、お互いのことをどのくらい兄弟のように愛しているか、わかっているからこそ、死闘を繰り広げる彼らを見ると打ちのめされてしまいます。本作では、ベイダーはまだオビ=ワンに対する恨みの感情に飲み込まれているんだと思います。ジェダイに惑わされ、裏切られたと感じている。それはもちろん彼の主観なのですが、オビ=ワンを恨む気持ちは深いけれど、それはまた仲たがいをする兄弟のような感じでもあって、その底流にはまだ相手に対する大きな思いが残っているんです。

ユアン: 昨日の夜、『クローン・ウォーズ』を見始めたんだけど、ヨーダとドゥークー伯爵との関係に近いものがあるよね? 戦っているんだけど、いろいろな感情がチリチリと焼けるように交錯して、と同時に師弟という関係性もあって。

ヘイデン:確かに!

ユアン:彼はアナキンのことを諦めることができないんだと思います。その人の心に善があると知っている限り、その人がその人らしくない状況に落ちてしまったり、以前とは違った人になってしまっていたりしたとしても、その人がかつて誰であったかということを切り捨てることはできないんじゃないかと思います。逆にそこまでするには、相当極端な状況まで行き着かなければいけない。でも、彼はまだ、そこまでは行っていないんだと思います。オビ=ワンはアナキンを愛しているし、自分が『エピソード3』の終幕で、アナキンを殺してしまったのだと思っていて、その思いをずっと抱えて生きてきました。

ダークサイドにアナキンを失った責任だけではなく、アナキンの命を自ら奪ってしまったという自責の念を抱えて生きてきたんです。でもそれがそうではなく、アナキンが生きていることを知った時、オビ=ワンの中にはさまざまな感情が渦巻いたのではないでしょうか。もしかしたら、アナキンを取り返せるかもしれない、救えるかもしれないと、希望をも感じているのだと思います。

ディズニープラスにて独占配信中『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』場面写真 (C)2022 Lucasfilm Ltd.
ーーパンデミックが起こり、ダークサイドに陥りそうになる瞬間もあると思います。そんな時、ユアンさんとヘイデンさんの支えになるものは?

ヘイデン: 誰もが自分の中にダークサイドとライトサイドを抱えているのではないでしょうか。個人的には、父親になったことが僕をライトサイドにしっかりと留めてくれているように思います。『スター・ウォーズ』がここまで心に強く響くのは、誰もがその両方を持っているからだと思うんです。

ユアン: パンデミックは僕らを試したし、混乱させましたよね。未来や未来の形に対する僕らの展望も、ある意味変えてしまった。僕はそれまでそういう感覚を味わったことがありませんでした。だから新しいことだったし、怖くもありました。それが続いていくのかはわからないけど、同時に、コロナ禍に家族と一緒に隔離生活を送れたことはとても恵まれていたと思っています。妻と子供たちと一緒に過ごす中で、仕事をしないことが、思っていたより得意なんだと気付きました(笑)。家族と過ごす時間をいかに愛しているかを含め、僕にとってはそういった気付きが、ライトサイド側に僕を留めてくれるものになっている気がします。(取材・文=阿部桜子)

ユアン・マクレガー&ヘイデン・クリステンセン (C)2022 Lucasfilm Ltd.
 『オビ=ワン・ケノービ』は、毎週水曜16時よりディズニープラスにて独占配信中。

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